眞子様の結婚問題の論点整理 --- 井上 孝之

私は市井のニュースウォッチャーであり、特段の知識も調査手段も持ち合わせていないし、もともと皇室とか天皇制とかには疎い方だったのですが、ついつい眞子様の結婚に関する関連記事は読んでしまいます。いろいろ議論が発散しているのは押させるべき論点が抑えられていないからだと思っています。そこで一介のニュースウォッチャーではありますが、私なりに論点を考えてみたいと思います。

眞子さまと小室圭さん
NHKより

皇室は日本国の制度である

「皇室」なるものが厳密にどのよう位置づけられるのかを詳しく論じることはできないのですが、日本国の制度であることは紛れもない事実だと思います。日本国の制度であるならば、国民が論じることも意見を言うことも当然の権利のように思われます。

眞子様が誰と結婚するのかという問題は眞子様個人の問題ともいえますが、結果的にその結婚相手やその家族が日本国の制度である皇室と姻戚関係になるのであれば、誹謗中傷はもちろんダメですが、国民が批判したり、反対したりするのは当然の権利です。

皇室というのは、生身の人間を国家制度に組み込む残酷な制度なので、国民の側も皇室の方々の個性や嗜好は尊重する気持ちを持ったうえで考える必要があると思いますが、報道やネットの情報を見る限りでは「小室圭さんが国民の許容限度を超えてダメな人」という結論になっても致し方ありません。

眞子様が「どうしても小室さんと結婚したい」というのであれば、「眞子様は小室さんと結婚したとしても、小室さんは日本国の制度である皇室と姻戚関係にならない状態となる」、つまり、「眞子様が小室さんと結婚して皇籍を離脱した後に皇室と絶縁して、日本国の制度から離れた状態となってもらう」しかないと考えています。

「絶縁」というと厳しい言葉のように思われますが、その結果として愛する人と結婚出来て、一般の日本国民と同等の自由が得られるのであれば、悪い話ではないように思われます。

「眞子様を絶縁する」というのであれば、その是非について議論は巻き起こるとしても、そうと決まれば、あとはその旨の事務的な告知をして、皇室の記録からひっそりと消してしまえばこれほど炎上することもなかったように思われますが、どうでしょうか?
(ちなみに、最近、メンタリスト・DaiGoさんの弟がテレビで取り上げられたそうなのですが、そのときに家系図でメンタリスト・DaiGoさんのところは「長男」となっていたようです。佳子様がご結婚されるとき、眞子様はこのような扱いになるのでしょうか?)

大手マスコミの忖度

本当かどうかは分かりませんが、「宮内庁は大手マスコミに皇室を取材する権利と引き換えに宮内庁の意向を忖度するような報道内容とすることを求めている」と言われています。確かに大手マスコミは祝賀ムードを無理に醸成しようとして、国民の意見の代弁者とはなっていないように思われます。マスコミが国民の意見の代弁者にならないのであれば、ネット民やユーユーバーが代弁者になって盛り上がることになります。あるユーチューバーが次のように言っていました。

小室ネタをやるとアクセス数が伸びるので、多くの国民が関心を持っているネタなんだと思われる。特に高齢者のアクセス数が多いので、自分の孫を見るような気持ちでアクセスしてきているのではないかと思われる。大手マスコミが高齢者の意見を代弁していないので、こちらにアクセスしてきているのではないか

小室親子の問題

改めて小室親子の問題を整理します。

まずは小室佳代さんです。「母親の問題は関係ない」という意見もありますが、「結婚を通じて皇室と姻戚関係になる」のは小室佳代さんも含まれるはずで、国民にも意見を言う権利があります。生後間もなく生き別れして音信不通の母親であれば、「関係ない」と言えますが、小室圭さんとはこれまで二人三脚で人生を歩んできた人物であり、かなりの部分で価値観を共有する人であると思われるので、「母親と問題は関係ない」とは言えないとに思います。400万円のお金の貸し借りは個人的な問題と言えなくもないかもしれませんが、特に遺族年金(と傷病手当も?)の取得で法律を犯している点と反社会的勢力とのつながり(があると装った?)は日本国民として絶対に看過できません。小室佳代さんは今月分も遺族年金を不正に受け取っているのでしょうか? こんな人物が皇室と姻戚関係になるということを国民として許容できるのでしょうか?

次に小室圭さんです。要するに不誠実です。400万円の問題に対する対応のまずさ、母親の問題に関する説明責任の放棄、自らの経歴詐称や大学の修了に関わる疑惑に関する対応、すべて国民の疑念に対して誠実に対応しようとは見なすことはできないような態度でした。

私が勝手に推察するに、彼はさほど眞子様がさほど好きではなかったのだと思うようになりましたが、本当のところはどうなのでしょうか? そう考えれば彼の不誠実な態度は理解できます。「愛してもいない女性のために誠実な態度なんかやってられるか」という感じでしょうか?

関係が壊れてもいいと思って三菱UFJ銀行を辞めて「稼げる男」でなくなっても眞子様の熱は冷めず、「眞子様のフィアンセ」という立場が公になると、「アメリカの大学に行く費用を貸し付けてやってもいい」という人物が現れ、アメリカの大学からは「学費は免除でいい」と言われ、ニューヨークの大手法律事務所は「うちに就職していい」と言われるに至って、「『眞子様のフィアンセ』という立場がこんなに使えるのか」と彼も驚いているのではないでしょうか? そして、彼はすでにこれまでの出来事の暴露本を出せば大金を稼げる立場も手中に収めています。

火に油を注いだのは眞子様

もともと小室圭さんは日本に帰ってくる必要はなかったにも関わらず帰ってきてしまったせいで、警備、渡航方法・費用、滞在場所、記者会見の問題が生じて、ネットの炎上がひどくなりました。この件について、小室圭さんの帰国を帰国を熱望されたのは眞子様であると報道されていますが本当のところはどうなのでしょうか?

記者会見なんかやっても疑惑を払拭できる説明なんかできるわけないのだから、やれば火に油を注ぐことになるということが予測できないのでしょうか?

宮内庁って無能なの?

皇室というのは国民の世論の支持があって成り立つものなのに、宮内庁の世論の動向を予測する能力の低さに驚いています。眞子様のPTSDの発表なんかまるでネットで炎上させるために発表したんじゃないかと勘繰りたくなるような発表方法でした。それ以外にも宮内庁が初期段階でしっかり対応していればここまで問題が大きくはならなかったと思われることが多いのですがどの程度、この問題に対して真剣に取り組んできたのでしょうか?

井上 孝之
KK問題を見て、1980年代の三浦事件を思い出している技術系サラリーマン。疑惑の三浦さんもいくら叩いても飽きることなく疑惑が出てくる人でした・・・。