ウォルト・ディズニー曰く、『夢を実現する秘訣は4つのCに集約される。好奇心(curiosity)確信(confidence)勇気(courage)継続性(constancy)で、なかでも最も重要なのは「確信」である。あることを信じるのなら、全面的に、絶対的に、疑いの余地なく信じなさい』とのことです。此の4つのC何れもが私も重要だと思いますが、以下「最も重要」とされる確信にフォーカスして、端的に私見を申し上げて行きたいと思います。
2年半程前、私は『夢から全てが始まる』と題したブログの中で、次の通り述べたことがあります――夢の実現とは一足飛びに行くわけでなく、それに向かって一歩一歩しかし着実な努力が必要です。それは着実な成果を生むための努力でなければならず、その歩みの一歩一歩が本当に正しいか否かを、ずっと検証して行かねばなりません。そうして、「その道を歩めば目的地に行けるか。もっと近道はないのか」といった反省を繰り返しながら、前に向けての策を真剣に練り続けることが求められるのです。
夢というのは、元々の出発点は好奇心(curiosity)にあり、醸成されたその夢を具現化すべく、弛まぬ努力で勇気(courage)を持って取り組むことが求められます。また上記引用にもあるように、試行錯誤を繰り返すということ自体、勇気も必要ですし継続性(constancy)も必要です。問題は、確信(confidence)が何時生まれるかであります。
概して最初の出発点で、確信を持てることなど殆ど無いでしょう。寧ろ、「これで良いのではないか?」とか「これで行けるかもしれない」といった程度で、後に試行錯誤を重ねる内、「自分の思いは正しかったんだ」とか「これはこう修正しないといけない」といった具合に、色々考えが纏まってくるのではないでしょうか。之が自信(self-confidence)ということであれば、そこに繋がって行くのは、やはり途中であろうかと思われます。
つまり確信というのは、最初の方ではなくやっている内に次第に出来てくるものであって、「あることを信じるのなら、全面的に、絶対的に、疑いの余地なく信じなさい」といった、盲目的な話にはならないと思います。ディズニーの発言意図の詳細は分かりませんが、私は以上のような印象を持っています。
何れにせよ、最も大事なのは夢を常に持ち続けるということです。何故なら、あらゆる事柄は夢から出発するからです。「夢なき者に理想なし、理想なき者に計画なし、計画なき者に実行なし、実行なき者に成功なし。故に、夢なき者に成功なし」(吉田松陰)とは、実に至言であります。飛びたいならばグライダーを作って挑戦しようと発想したライト兄弟を例に見ても、その必要性がため考えに考えた末ふっと閃き、それをヒントにしてまた考え抜き発明発見を繰り返し、その進歩の中で遂には夢を具現化したのです。
編集部より:この記事は、北尾吉孝氏のブログ「北尾吉孝日記」2021年10月14日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。