地方のローカル線のようになってしまった日本のテレビ局

10年近くテレビの無い生活をしていましたが、この夏に遂にテレビを自宅に設置しました。YouTubeの音楽動画を大画面で見るのが目的でした。

Yuzuru Gima/iStock

実際に使い始めて意外だったのは、契約していたNETFLIXを観ることが一番多くなったことです。特に韓国ドラマの「梨泰院クラス」「愛の不時着」や、少し古い「全裸監督」「プリズンブレイク」などの連続ドラマはついハマってしまい、次々と観てしまいました。

その流れで、最近話題の「イカゲーム」も観てみました(画像をブログで見る)。NETFLIX最大のヒット作という韓国の作品ですが、これは私には響きませんでした。

最後まで観ていませんから、作品の評価をする資格はありませんが、次の続きをどうしても見たいという魅力にハマるところまではいきませんでした。暴力的なシーンが多いのが自分に向いていないのかもしれないと思いましたが、プリズンブレイクもかなり暴力的でしたが、グイグイ引き込まれるテンポの良さがありました。

しかし、NETFLIXが良いのは、気に入らなければ自分で観るのを止めて、別の作品を探せばよいのです。一方的に番組を作って、固定された時間にコンテンツを流している地上波との大きな違いです。

さらにNETFLIXは視聴データを分析して、お薦め番組をレコメンドしてくれる機能もあります。

私が子供の頃のテレビとは地上波のことであり、リモコンではなく本体に付いているチャンネルを回して地上波の中から番組を選んでいました。

しかし、今のテレビはリモコンに「地上波」ボタンと並んで、「NETFLIX」「hulu」「YouTube」「TSUTAYA」といった選択ボタンがあって、地上波は選択肢の1つとなってしまいました。そして、実際に地上波を見ることはほとんどありません。

日本では未だに「キー局」と呼ばれ、地方のテレビ局をネットワークしているテレビ局もグローバルに見ると、地方を走っているローカル線のような存在であることをリモコンをみて実感しました。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2021年10月20日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。