N党と立憲民主党、それぞれの行く末

立花孝志さんがN党の擁立候補を一新されようとしていることは、結構なことだ

あの路線のままだとN党の将来性はないな、と思っていたが、立花孝志氏は従来の路線を一新して、それぞれの分野でそれなりの業績を挙げておられたり、世間から奇異の目で見られそうな方にはご遠慮いただいて、至極まっとうな政治活動をやってくれそうな人を来年の参議院選挙に擁立する方向に方針転換したようである。

立花孝志氏は、一見奇矯な行動に走ることが多く、世間の顰蹙を買うことも多かったが、私が見ている限りでは、それなりの計算があってのことで、ご本人は、基本的には物の道理もそれなりに心得た、合理的な人物だろうというのが私の率直な感想である。

これまでは世間の注目を引くためにあえて突飛な行動をされていたようで、先般の衆議院選挙でもそういう一面が見られたが、どうやらこのあたりでスッパリ過去と訣別することを決められたようである。

元々真面目な方だったようなので、本来の真面目路線に戻って来られればいいのにな、と思っていたが、ようやくその思いが叶うようである。

どれだけの人材が集まるか分からないが、既に国政政党としての要件を立派に備えているのだから、やりようによってはいい人材を集めることが出来るかも知れない。

しっかり頑張られることである。

立憲民主党がこれからどう変わっていくのか、注視しよう

枝野さんのイメージが強い立憲民主党だったが、それでも枝野さんの個人商店の臭いはなかったので、枝野さんが代表をお辞めになっても立憲民主党は野党第一党のポジションは維持していくだろう。

11月30日に新代表が選出されるという運びになっているが、どなたが代表になっても枝野さんほどの臭い、いや個性を発することは出来ないだろう。

無色無臭とまでは言わないが、枝野さんがいないと立憲民主党のイメージを掴むのが難しい。

多分、新しい代表の下で立憲民主党は枝野さんが代表当時の立憲民主党の色を変えるべく奮闘努力することになるのだろうが、そこで問題となるのが共産党や社民党との野党共闘路線をそのまま踏襲することになるのか、それとも新しい代表の下で新しい立憲民主党を打ち出すことになるのか、という難しい選択だろう。

れいわ新選組は、既に独自路線を歩み始めているようだから、野党共闘路線とは言ってもれいわ新選組抜きの野党共闘になるのだろうが、新代表の個性次第で立憲民主党のイメージが大分変りそうだ。

激しい路線論争が起きてしまうと代表選が終った後の立憲民主党がどうなってしまうか分からなくなってしまうが、外部から見ていると、今回の予想される代表選の候補者の顔触れから見ると、どうやら激しい路線対立は免れるようだ。

それで結構である。

立憲民主党の迷走は不可避だろうが、それでも折角出来た塊を崩すようなことはされない方がいい。

Chanachok/iStock


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2021年11月14日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。