水月会の組織変更など

石破茂です。

12月2日の水月会臨時総会において、水月会の組織形態を「派閥」から「グループ」に改め、他派閥との掛け持ちや無派閥からの参加を可能とすることを提案し、了解を頂きました。日本の抱える諸課題につき、更に議論を深め、解を見出すべく今後活動して参りたいと思います。昨日所属議員全員の皆様に申し上げましたことを載せておきますので、ご覧頂ければ幸いです。

石破茂氏Twitterより 編集部

この度の組織変更が今後どのような意味を持つことになるのか、正直に言って今は分かりません。しかし、私の能力と努力の不足から、35年以上も議員を務めていながら多くの分野で確たる見解を持つに至っていないことには恐怖に近い思いを持っております。有権者から衆議院議員という立場を与えられている以上、国として今までずっと先送りしてきた課題の解決に向けて大きな責任を有しており、勉強会等を通じて多くの智慧を学び、議論を重ね、解を見出すべく努力を重ねたいと思っております。

発表後の記者会見において「国民の間には一定の知名度と支持があるのに、自民党内ではそうなっていない理由をどのように考えるか」という趣旨の質問を頂きましたが、各々が支持する動機が異なっているから、とお答えするしかありませんでした。国民には誰を支持するかについて具体的な利害はありませんし、自民党内では選挙の支援や役職等々、様々な関係が当然あるのであって、そこは基準が全く異なる、という実に当たり前のことなのだと思います。

週末12月4日土曜日は、NPO法人「日本に健全な森をつくり直す委員会」(養老孟司委員長)の「これからどうなる?首都直下型地震、富士山噴火、南海トラフ巨大地震、そして日本列島」と題するシンポジウムに参加する予定です(14時~@モンベル品川店)。地震学の権威である尾池和夫・元京大学長と、地方創生の第一人者である藻谷浩介氏との対談も予定されており、この分野での知見を深める有り難い機会だと思っております。この委員会による四次にわたる提言書は、なかなか示唆に富むものです。今年9月に発表された第四次提言書にある藻谷氏の「令和の日本は幕末に似てきた」と題する一文は、なるほど然りと思わされるものでした。

今年もあとひと月足らずとなりました。皆様ご健勝にてお過ごしくださいませ。


政策集団「水月会」の今後の在り方について、先般私にご一任を頂き、所属議員の皆様と意見交換を重ねて参りましたが、この度、私としての考えを纏めるに至りましたのでご報告を申し上げます。

水月会はその組織形態を「派閥」から「グループ」に改め、他の政策集団との掛け持ちなどを可能とする政策集団として活動して参りたいと思います。

平成27年9月の発足以来、志を同じくする方々と共に、日本の今後の在り方につき真摯な議論を重ね、研鑽を積んで参りました。

「政策を錬磨し、選挙においては互いに全力で助けあう」集団として一定の成果を挙げたものと思います。

総裁選挙に所属議員の皆様のご推挙を頂き、二回立候補の機会を与えられ、積み上げてきた政策と自民党の在り方を自民党員、ひいては広く国民の皆様に訴えることが出来ましたのは、本当に有り難いことだったと心より深く感謝しております。

所属議員の皆様が、政府・国会・党内・メディアにおいてその力量と見識を存分に発揮され、大きな役割を果たしてこられたことも、水月会の大きな成果であったと思います。

この度の総選挙で我が自由民主党は単独で安定過半数を獲得し、国民の信任を得た形となりました。今後は来夏の参院選において勝利すべく、党一丸となって取り組んでいかねばなりません。

一方において、水月会が結成した際に目指した「五十年先、百年先の日本の在り方を考え、解を見出す」ことについては、党内においても、政府においても、未だに模索が続いている状況にあり、これに私は強い危機感を持っております。

水月会を結成した際「独立した、持続する(インディペンデントでサステナブルな)日本の在り方を見出したい」と申し上げました。この際、改めて政策集団としての原点に立ち返り、日本の国體の中心である皇室の在り方、憲法、外交、安全保障、新たな資本主義、地方創生、人口減少、エネルギー、公的なインフラとしての医療体制の確立等につき、更に研鑽を重ね、解を見出し、これを広く内外に向けて発信し、多くの皆様の納得と共感を得られるよう努力を重ねて参りたいと思います。

定例的に勉強会を開催し、今までの水月会のメンバーのみならず、参加される方を広く求め、議論を重ねるとともに、選挙においては互いに助け合い、全員が今後とも変わることなく国民の負託を受けることが出来るよう、活動して参ります。

今まで賜りましたご厚情に心より厚く御礼申し上げます。

今後とも何卒よろしくお願いを申し上げます。


編集部より:この記事は、衆議院議員の石破茂氏(鳥取1区、自由民主党)のオフィシャルブログ 2021年12月3日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は『石破茂オフィシャルブログ』をご覧ください。