来年の参議院選挙は、どうやら乱戦になりそうである

各党とも、そろそろ来年の参議院選挙に向けての本格的な選挙態勢を整える時だと思うが・・。

来年の参議院選挙は、どうやら乱戦になりそうである。

私の地元の埼玉県選挙区に自民党は二人の候補者を擁立することを決めたようだが、かなりの冒険になることは必至だ。

参議院本会議場 Wikipediaより

今の自民党に二人の候補者を当選させるだけの組織力なり、必要な選挙基盤があるようには見えない。
自民党は、一人の公認候補と公明党の候補者の当選をアシストする力はあっても、二人の候補を当選に持って行くための上手な票割りシステムまでは持ち合わせていないのではないか。

先の衆議院選挙で、自民党の衆議院議員の後援会なり自民党支部の幹部や有力支援者の方々は公明党の候補者への投票を事実上約束させられたも同然の状態になっているだろうから、現時点の自民党の組織にはもう一人の自民党公認候補者に票を回せるだけの余裕はないはずである。

自民党が二人公認候補を擁立するとしたら、新たに擁立する候補者は自分自身で当選出来るだけの集票力のある人にする必要がありそうだ。

目下名前が上がっている人には、なかなか難しい話になりそうである。

かつて県会議員から参議院の候補者を擁立したことがあるが、結局は現職ともども共倒れで終わってしまった。

そうならないことを祈るが、選挙は結構非情なもの。

くれぐれも甘く考えられない方がいい。

神奈川選挙区も似たようなものだ。

さすがの自民党も、二人の候補者を当選させることはなかなか難しい。

議員定数が増えること自体は関係者にとって決して悪いことではないが、票割りが上手く出来そうにない政党にとってはなかなか難しい問題だ。

さて、どうなるかな。

中道保守の新党を結成するのなら今がチャンスだと思うが、未だにどこからも声が聞こえない・・

来年の参議院選挙での飛躍が見込まれるのが、れいわ新選組である。

コロナ禍が収まり始めたので、街頭活動がメインのれいわ新選組にとっては党勢拡大のチャンスである。

れいわ新選組の幹事長に就任した前衆議院議員の高井たかし氏はフリーなので、全国どこにでも足を延ばせるはずである。

れいわ新選組のメインの役者は山本太郎氏であることは間違いないが、高井たかし氏も独特のキャラクターの持ち主のようなので、街頭活動を続ければ続けるほどれいわ新選組の支持者を獲得出来るはずである。

勢いのある政党にはそれなりの人材が集まり、勢いを失った政党からはいつの間にか人がいなくなる、というのが世の習いである。

自民党を凌駕出来るような人材がこれまでのれいわ新選組に集まっていたかいささか疑問であるが、れいわ新選組に勢いがあることが分かると、思いがけない逸材が寄ってくるかも知れない。

今回の衆議院選挙ではそう大したことはなかったが、来年の参議院選挙ではどう化けるか分からない。

何とか国政に挑戦したいと思っておられる方には、とりあえず、れいわ新選組をお勧めしておく。

もっとも、私が本当に期待しているのは、改革志向の中道保守の新たな塊の方である。

いわゆる第三極の中道保守政党が誕生するかどうか。

衆議院選挙の直前になってバタバタと色々な動きが始まり、しかもあっという間に消滅してしまったが、本来なら衆議院選挙が終わった直後に動きがあってもおかしくなかった。

SNSで色々な動きを探し回っているが、未だにどこからも何の話も出て来ていない。

うーん、このまま年の瀬を迎えてしまうのかな、と半ば諦めかけているが、一縷の望みはなお捨てていない。

何かいいことがありますように・・。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2021年12月7日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。