宇宙に行って、お金をばら撒いている「お金くばりおじさん」に対しては、様々な見方があるようです。
「金持ちの道楽」と揶揄しているテレビコメンテーターもいましたが、私は人に迷惑をかけずに自分が稼いだお金を自由に使うことには、何の問題も無いと思っています。むしろ、喜んでいる人たちもたくさんいる訳ですから、それを外野があれこれ意見するのは「余計なお世話」です。
実は、「お金くばりおじさん」の元祖は、杉良太郎さんです。50年以上にわたって、寄付やボランティア活動を続けてきているそうです。
杉さんはお金を配るだけではなく、ベトナムでは152人を里子にし、救援物資を大量に持って被災地の現場にも頻繁に出かけています。
そんな杉さんが東日本大震災で被災地にボランティアで駆けつけ、多額の支援を行った際、インタビューでこう聞かれたそうです。
「偽善とか売名と言われることもあると思いますが・・」
それに対して杉さんは
「ああ、偽善で売名ですよ。偽善のために今まで数十億を自腹で使ってきたんです。私のことをそういうふうにおっしゃる方々も、ぜひ自腹で数十億円出して、名前を売ったら良い」
本当に人助けをしたいと思ってやっている支援活動を、売名行為と批判するだけで、自分は何も行動しない日本人が、まだまだ大多数なのです。
それにしても、日本における富裕層に対する「妬み」「ひがみ」というのは、ナゼこれほど強いのでしょうか。人の成功を素直に喜べず、自分と同じ仲間を作ることばかり考えている。
日本が貧しくなっていく理由の1つは、このお金持ちに対する生理的な嫌悪感だと感じます。
親の七光りや、遺産相続ではなく、裸一貫で自力で資産を築いた人は、もっと尊敬されて然るべきだと思うのですが、多くの人は目立たないように肩をひそめて生きています。
「一緒に貧乏になろう!(Let’s become poor together)」が好きな国民性は、やっぱりこれからも変わらないのでしょうか?
編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2021年12月27日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。