自衛隊の衛生部隊は無能主流派により壊滅状態

自衛隊の衛生部隊は壊滅状態にあります。

戦傷医療はもちろん、航空や潜水医療などのエキスパートが事なかれ主義の主流派から疎まれ、左遷されたりしてどんどん自衛隊をやめています。この3月末でも医官が相当やめるようです。

そしてやめるのは外部で食っていく能力がある医官ばかりで、その能力がない医官は主流派に取り入ってしがみついています。

某南西諸島駐屯地配置に際して、地元協力の目玉は駐屯地の医官が、地元の診療所に週に数回診療にいき、医療レベルの嵩上げがありました。ところがその医官がヤブで、地元から来なくていいと拒否されました。

離島防衛と救命医療(安全保障エディター 甲原潤之介)

米軍は00年代にアフガニスタン戦争やイラク戦争を経験した。銃弾を受けたり、手足に重傷を負ったりした兵士が続々と運び込まれる医療現場に入った軍医らがノウハウを受け継いでいる。自衛隊には実体験がない。

だから米国など戦傷医療の教育を受けさせているわけですが、そういう教育を受けた医官やメディックが自衛隊の衛生を変えようとすると、邪魔をするわけです。そしていつまでも昇進させない。現状維持が一番というわけです。更に申せばそういう教育を受けていないから引け目と嫉妬もあって嫌がらせをするわけです。

こういう陰湿な嫌がらせといじめのために専門知識を有した、現状のことなかれ、あるいは実戦を無視した体制をかえようという医官はどんどんやめていきます。防衛医大病院では4名以上の医官がやめます。

(医官の)数は足りているのだろうか。防衛省担当者の国会答弁によると、医官は陸海空自衛隊あわせて21年3月時点で990人。内科医や眼科医などが多く、救急救命の専門は少数派だ。外科専門医は50人、救急専門医は20人という。

医官の部隊充足率は2割強に過ぎません。そして少なからずが駐屯地を掛け持ちしているので、実態はもっと低いでしょう。

そして外科医といても戦傷医療の教育や技術を持った人間は殆どいません。少ない医官は自衛隊病院をどうにか回すために病院に歴代の防衛大臣は官僚の「ご説明」の通りに、有事には病院の医官を前線に回すといっていますが、そら絵ごとです。まず戦傷医療の専門家ではないので役に立たない。外科としても能力が怪しい。自衛隊中央病院ですらつい最近まで救急指定病院ではありませんした。

それから眼科や歯科もその分野では戦傷医療ができないといけません。例えば銃創による、口腔部の破損ではその手当や修復技術が必要です。これは人民解放軍は自衛隊よりはるかに高いようです。

諸外国ではや専用のAEDはマストアイテムであり、途上国でも普及が進んでいます。ですが陸自のメデックは装備されていない。それで問題がない思っている。だから駐屯地ではどこでもAEDがあり、隊員は講習をうけているのに、メディックは装備にないからと教育課程にはいってもいない。

救命医として長年取り組み、21年の衆院選で政界に転身した松本尚氏は警鐘を鳴らす。「離島奪還の上陸作戦で傷ついた兵士を助けるのに十分な数ではない。技術も足りていない」と話す。

その原因は現実をみずに、保身と現状維持だけを目論んでいる衛生主流派に原因があります。更に申せば内局の衛生監は厚労省からの出向であり、軍事の医療に明るいわけでもない。自衛隊の衛生を改革するならば、外部からの圧力、特に政治の力が必要です。

防衛大臣も衛生からの「ご説明」ではなく、セカンドオピニオンを重視して改革すべきです。

新型コロナウイルスワクチンの大規模接種でも民間の派遣看護師らと共同でセンターを運営してきた。自衛隊幹部は「民間と一緒に仕事をする経験を積み重ねることは、万一の有事の際にも生かせる」と語る。

衛生の幹部でしょう。大本営発表ですよ(笑)

現場の医官でこういう意見は皆無でしょう。本来業務の病院を回るだけでも手一杯の状態で、看護官の夜勤シフトを組むのも苦労していることろに自衛隊を便利屋としてつかっているだけです。何ら必要なノウハウが身につくわけでもなく現場を疲弊させただけです。民間にまかせればよかった話です。自衛隊を出動させると政権のやった感がでるからつかっているだけです。

民間医師は1時間1~3万円の手当がもらえるが医官の手当は一日3千円。一泊3千円の安ホテルに押し込まれて外出禁止、まず弁当を食わされる。これが3ヶ月という約束は履行されずに延長。そして懲りずに今年も大規模接種センターを自衛隊にやらせた。さらなる医官の離職が増えることになると思います。

この記事を執筆した安全保障エディター、甲原潤之介さん、日本を代表する経済媒体の軍事の「専門家」がこんなヨタを信じて書いていちゃだめでしょう。

ぼちぼち、問題ある衛生の「偉い人」たちを実名で告発すべく用意を整えるつもりです。

【本日の市ヶ谷の噂】
アフガニスタンに派遣された救急専門医は上層部から相当なハラスメントを受け、3月末に自衛隊に見切りをつけて退職、との噂。

European Security & Defence誌 2月号に寄稿しました。(Japan’s Defence Budget –an Issue of TransparencyP68~69)


編集部より:この記事は、軍事ジャーナリスト、清谷信一氏のブログ 2022年3月6日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、清谷信一公式ブログ「清谷防衛経済研究所」をご覧ください。