欧州では新型コロナをインフルエンザ並みの対応にするという方向性が強まっており、入国規制がどんどん緩んでいる。夏のバカンスシーズンにはコロナ関連の入国規制は全て撤廃されるとも言われている。
私はこれまで「アゴラ」に各国の入国規制に関してたびたび投稿してきた。最近のものは以下の記事になる。
上記記事はオミクロン株拡大前の話で現状とはかなり違うが、これまでの流れを知る上では振り返って頂きたい。
今回は最近の状況について紹介する。現状でもかなり規制が緩んでいるのだが、その内容は国によって違っている。ちなみに以下のサイトでは簡単に現在の入国規制状況を調べることができる。
今回はEU諸国の入国規制に関して述べるが、大きな流れとしては、EU諸国内の移動は完全自由にして、EU外からの入国に関しては国によって規制内容が違う、という感じだ。
具体例を示そう。まずフランスから。フランスはもともと日本人への入国規制は緩かった。現在、ワクチン未接種者は搭乗前に検査した陰性証明書を示すことだけでフランス入国が認められる。
そしてスウェーデン。規制が緩いように思えるスウェーデンだが、日本からだとワクチン接種者であっても入国が認められていない。
これは、スウェーデン政府がEU/EEA外からの入国に対してはワクチン接種を条件にしているが、日本政府が発行するワクチン証明をスウェーデン政府が認めていないため、実質的に入国ができない、という理由による。
ところが今現在、日本からスウェーデンへの直行便はないので、どこかで乗り換えてスウェーデンに行く必要がある。例えば日本からパリへ行きフランスへ一旦入国、そしてパリからスウェーデン行きの飛行機に乗る場合は、EU内の移動なのでスウェーデン入国時になんの制限もかかっていない。
こうすることで、ワクチン未接種者でもスウェーデン旅行をすることが可能になるのだ。もちろんスウェーデンだけでなく他のEU諸国へも、一旦フランスに入国することでワクチン未接種者が観光旅行をすることができる。
最後に念のために記しておくが、入国に関する制度は日々刻々と変わるので、実際に旅行する際にどういう条件が課されるかは、各国の公式HPで必ず確認することを推奨する。
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