5月3日は憲法記念日ですが、大手マスコミ各社は憲法改正についての世論調査を公表しました。例によって聞き方がまちまちなため、会社によって結果に大きな隔たりが出ています。
いずれにせよ、改憲賛成の比率はかつてなく高まっており、国民の過半数は憲法をなにかしら変えたほうがよいと思っているようです。
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世論調査の方法に対する疑問の声は昔からあります。
「岸田内閣での改憲に賛成ですか?」みたいな質問は全く無意味です。
具体的な条文案のない"単なる改憲そのもの"なんて、存在しないのですから。世論調査の「憲法改正に賛成ですか、反対ですか?」という質問は、まったく無意味である件https://t.co/ZvBtGtezjY
— Shin Hori (@ShinHori1) May 2, 2022
この10年、大手メディアとりわけNHKは、判断材料の情報は「政府側発表」に大きく偏った形でしか国民に提供せず、それで「賛成・反対・どちらともいえない」式の「結論だけの世論調査」を行って報道の「アリバイ」としていますね。裏切られていることに気づかない国民も多い。https://t.co/hxgJfn9O7Q
— 山崎 雅弘 (@mas__yamazaki) May 1, 2022
また、岸田首相は、改めて憲法改正、とくに9条の自衛隊明記への意欲を示しています。
【憲法施行75年】岸田首相、自衛隊「違憲論争に終止符」 https://t.co/dsLxq30Qzu
岸田文雄首相(自民党総裁)は改めて憲法改正への意欲を示した上で、9条への自衛隊明記について「自衛隊の違憲論争に終止符を打つため、大変重要な課題であると丁寧に説明を続けていきたい」と述べた。
— 産経ニュース (@Sankei_news) May 2, 2022
期待する声もあります。
岸田政権のもとで憲法改正の可能性が出てきたと思う。発議できるのは政府ではなく国会。岸田首相は意識的に自身を表に出していない。政府の予算や法案の日程と関係なく、憲法審査会が毎週開かれるようになったことも大きい。参議院選挙後の黄金の3年間で議論を尽くすことは十分に可能だ。#憲法記念日
— 細野豪志 (@hosono_54) May 2, 2022
心配する声もあります。
NHK調査で憲法9条を改正する「必要がある31%、なし30%、どちらともいえない34%」だそうだ。ウクライナの情勢を見ても集団安保体制を封じ、自衛隊を違憲状態にする9条を維持したい人と改正派が拮抗するなら、残念だがこの国の存続は難しいだろう。単なる“平和ボケ”を超えている https://t.co/5FloJyntnC pic.twitter.com/6QGujDi8me
— 門田隆将 (@KadotaRyusho) May 2, 2022
ウクライナ情勢のため憲法9条への関心は高まっています。
憲法9条変えたら日本が他国へ戦争を仕掛けるとい発想は精神的にやばいと思いますよ。なんのために戦争をするのか?何が得られて何を失うのか考えれば小学生でも分かる話です。
— 猫組長 (@nekokumicho) February 24, 2022
ロシアによるウクライナ侵略で明らかになったように、平和を維持する最強の手段は、軍事力です。憲法の規定ではありません。だから、日本は平和な日常が破壊されないように、一刻も早く防衛費を増やし、防衛力強化を実施しなければなりません。防衛力強化を求める国民世論を形成するべきです。
— グレンコ アンドリー(新刊「NATOの教訓」増刷決定) (@Gurenko_Andrii) May 3, 2022
ただし、政治家の都合でうやむやにされると、最前線にいある自衛隊は気の毒です。
【自衛隊は違憲か】自民党・山田宏「自衛隊は憲法9条に合わないと言う事は違憲という認識か?」
共産党・山添拓「憲法に矛盾する存在だ」
山田宏「違憲なのか?合憲なのか?」
山添拓「憲法9条と矛盾する存在というのが党の公式見解。憲法とは反する存在だという事ですよ」まともに答えない共産党 pic.twitter.com/HBMxNdKDaU
— Mi2 (@mi2_yes) April 14, 2022
マスコミの世論調査では、憲法9条を変えるべきか否かを問うものが多い。これだと多くの国民は、戦争の放棄を定めた1項を変えるのかと錯覚し反対するだろう。しかし現在、そんな改憲案を出している政党はない。問題は9条2項が生み出す自衛隊違憲論を払拭すべきか否かに尽きる。この点の世論を探るべき。
— 野村修也 (@NomuraShuya) May 3, 2022
また、各党も談話を発表しています。
憲法や法律を変えなくても、解釈次第でいくらでも運用ができる現状は問題です。憲法9条に限らず、新型コロナウィルスの行動制限や原子力発電所の停止など、日本のいたるところで同じような問題が見られます。
日本では憲法学者独裁主義さえ信じていればいい、と考えている方は、私の後に、私を参照せず、長谷部恭男教授が私の指摘を密かに導入している点など見て、事はそう簡単ではないことを見てほしい。
長谷部恭男教授は、いつから「War Potential」を語り始めたのか https://t.co/Gc17TXlD4R
— 篠田英朗 Hideaki SHINODA (@ShinodaHideaki) May 3, 2022
近代社会の前提である「法の支配」の大切さを日本の憲法記念日に考えてみたいものです。
今日は憲法の事だけツイートします。
僕が一番好きな条文はこれです。
憲法第12条
「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。」— Dr.ナイフ (@knife900) May 3, 2022