かつて銀行員だった頃と学生時代に読んだ五木寛之全集

石破茂です。

連休も終盤となりました。かつて銀行員だった頃、春や秋の連休、お盆、年末年始などは休みを取ることなく好んで出勤しておりました。

石破茂氏Twitterより 編集部

銀行に入ってまだ数年の新人でそれほど大きな責任も負わされず、窓口の女性(「テラー」と言っていました。綺麗でテキパキとした人が多かったように思います)の後ろでコンピューターの端末機を操作したり、融資でも比較的シンプルな個人様向けの商品を担当したりするなど、体力勝負的な仕事が多くてそれなりに毎日が楽しかったこともあります。

配属された支店が中央区日本橋本町という都心にあったため、お休み中の来店客が極めて少ないのに加えて、上司の多くがお休みをとっていてお小言を言われることもなく、少数の幹部行員と若手行員だけでとても楽しく仕事をしていた記憶があります。

銀行も合理化が進んで、そのような光景はもう見られないのでしょうが、年齢を重ねたせいか、40年以上も昔のことが妙に懐かしく思い出されます。

コロナ禍が発生した一昨年以来、それまで恒例となっていた安全保障関係議員による訪米もなくなり、地元の行事も激減したため、テレビ出演や地元の会議で日帰りで帰郷する他は比較的余裕のある日程となっています。

核共有体制(核兵器共有とは異なる概念です)やシェルター整備をはじめとする国民保護についての書籍や論文を読むことに充ててはいますが、生来の怠惰癖のためなかなか捗らないのはいつもながら困ったことです。

本棚を整理していたら学生時代に読んだ五木寛之全集が出てきて、久しぶりに夢中で読み返してしまいました。

現代の小説家の中でストーリーテラーとして五木氏の右に出る人はいないとかねてから思っているのですが、初期の作品群の中でも「蒼ざめた馬を見よ」「霧のカレリア」「ソフィアの秋」「赤い広場の女」などの旧ソ連、東欧、北欧を舞台としたものが特に好きでした。夏目漱石や三島由紀夫もそうですが、この齢になって読み返してみると、若い頃とはまた違った感慨があってとても楽しいものです。

核共有体制や核不拡散、サイバー戦や電子戦等について、青木節子、広瀬陽子両慶大教授、岩間陽子政策研究大学院大学教授等の論考から大きな示唆を受けております。学生時代、刑法の中谷墐子教授、民法の林脇トシ子教授、商法の米津昭子教授などの女性教授から随分と厳しい指導を受けたことを懐かしく思い出したことでした。

7日土曜日は「News BAR 橋下」の収録が予定されております(Abema配信は5月14日)。

連休終盤は概ね好天の地域が多いようです。お休みの方も、お仕事の方も、どうかご健勝にてお過ごしくださいませ。


編集部より:この記事は、衆議院議員の石破茂氏(鳥取1区、自由民主党)のオフィシャルブログ 2022年4月30日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は『石破茂オフィシャルブログ』をご覧ください。