企業などが運営する健保(健康保険組合)の存続が厳しい状況であることはすでに知られていますが、大企業の健保の運営も難しくなってきてます。2021年度は8割の組合が赤字の見込みだそうです。
健保も高齢化のために医療負担が増えています。一方で、コロナ禍で賃金が減ったため、保険料収入が減少しました。
保険料も上昇しており、10%を超えると協会けんぽ(全国健康保険協会)に加入したほうが労使とも保険料負担は少なくなるところも出てきます。
一方、協会けんぽには国庫補助あるうえ、一昨年度は受診控えなどが要因で、過去最高の黒字となっています。
また、主に自営業者が加入する国民健康保険の保険料率は、自治体・所得によって異なりますが、均等割り額と所得割り額を合わせると10%を超える程度になります。40歳以上はこれに介護保険料が加わります。
健保・国保に限らず、健康保険料はもはや無視できない存在になってきています。
まずなにより、年金・医療費の膨張は他の支出分野を圧倒しています。
岸田インフレとは関係なく、退職すると健康保険料は、会社が半分持ってくれた事業主負担がなくなったり、前年度の収入から算出されたりして激増したように見えます。退職一年目はとくに気を付けましょう。
いろいろおかしなことの多い保険の適用範囲についても議論が活発になっています。
国民健康保険の算出も大変になってきているのでしょうか。4290万円を間違って振り込んでしまう自治体もあるくらいですから、この程度のミスは頻発していると思われます。
健康保険へのフリーライダーはいったい誰で、高額医療で得をするのは誰なのでしょうか。
給料から強制的に徴収される健康保険料は、現役世代にはなんとも気の重い話です。
サラリーマンのみなさんも、給与明細の社会保険料の欄はしっかり見ましょう。