東京寿司バブルに挑む「健全な価格破壊」の寿司店

東京には1人50,000円以上するような超高級寿司店から、1皿100円で食べられる格安チェーン店まで様々なお寿司屋さんが存在します。

超高級寿司店は、確かにおいしいお寿司が気持ちよく食べられる高いクオリティーにもサービスで満足できますが、気軽に出かけることはできません。

また、人気店になると予約自体が困難で、取れたとしても半年後、あるいは1年後といった具合です。自分が食べたいときに自由に食べられないのは困ったものです。

最近増えているのが、10,000円前後の価格で良質なお寿司をおなかいっぱい食べさせてくれるお店です。

お任せの一斉スタートで、1日に2回転あるいは3回転することで大量仕入れを行い、ネタの無駄をなくしてリーズナブルに高品質のお寿司を提供するのが展開的な営業形態です。

コスパが良いのでどこも人気ですが、早めに予約を入れれば、誰でも利用することができます。

赤坂見附で出かけたお店は、恵比寿にある超高級寿司店のセカンドラインと言うことで、ランチは税込み7700円でした(写真は最初に出てきた「とろうにキャビア」)。

決して豪華とは言えない内装の店内でしたが、清潔感があり、ネタは新鮮で豪華。最後の丼まで17品で、お腹いっぱいになりました(こちらのお店は今週金曜日のメールマガジンでご紹介しようと思います)。

予約が取れない高価格の寿司店が増えている「東京寿司バブル」の中で、お寿司のクオリティーにフォーカスしたリーズナブルなお店が増えてくるのは、嬉しいものです。

しかし価格が下がっても、ネタのクオリティーやサービスが伴わなければお客さんはついて来ません。厳しい競争の世界なのです。

この手のお店は、新橋界隈に数多く存在しますが、最近は徐々に他のエリアにも新しいお店が続々オープンしています。

採算度外視の消耗戦をするのではなく、「健全な価格破壊」によって、魅力的なお寿司のお店が東京にますます増える。多様な選択肢が提供されるのはお寿司好きにとってはうれしいことです。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2022年7月13日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。