スペインとモロッコ間の海底トンネルの建設プランが再浮上
スペインとモロッコとの外交関係が最近正常化されてスペインとモロッコの間を結ぶ海底トンネルのプランが再び浮上している。
スペインとモロッコを結ぶ海底トンネルの構想が最初に生まれたのは1979年。当時のファン・カルロス国王とハサン2世との間でこのプロジェクトを検討することで合意が交わされた。
2018年にはチューリッヒ大学がドイツのトンネルボーリングマシーン製造企業ヘレンクネヒト社に協力してもらい両国間を結ぶ海底トンネルの建設が可能であるという報告を出している。(6月14日付「ラ・ラソン」から引用)。
2040年までに開通させる
現在、構想としてあるのは2030年から2040年の間に開通させるということ。トンネルの全長42キロでトンネルの部分は38.7キロ。そのトンネルの海底にあたる部分の距離は27.7キロ。最も深い部分のトンネルは海底300メートルに位置することになっている。その部分のトンネルの長さは175メートル。トンネルの傾斜度は3%。
トンネルの内部の直径は7.5メートル。それが両側に位置することになり、それが中央部に位置する直径4.8メートルのギャラリーと繋がっている。このギャラリーは非常事態に備えて乗客の安全面のサービスや車両などのメインテナンスを備えた設備が用意されるようになっている。
各列車は10車両から成り乗客と車やワゴン車などを輸送することになっている。或いは乗客だけの2階建ての10車両に加え3車両に車などが積めるようになっている。また貨物の運搬を主体にした場合は18車両に加え、その運転手などが乗る為の車両が用意されている。
今年3か月だけでもフェリー利用客は300万人
スペインとモロッコを繋ぐ2国間のこれまでのフェリーの利用者は2019年のコロナの感染が広がる前までだと36万7814台のクラックがこの海峡を通過している。今年に入って最初の3か月だけでも利用客は300万人、車は70万台が通過した。
2年間のパンデミックによる利用客の大幅な減少はあったが、バケーションになるとフランスから里帰りする人たちもスペインを横断してアルヘシラスからフェリーでモロッコに渡るのが例年良く見られる現象である。