日本語がおかしい人は地雷である

黒坂 岳央

黒坂岳央です。

筆者が常々考えていることの一つが、タイトルにある通り「日本語があまりにもおかしな人は、地雷と認定していい」という考えである。特にビジネスではこれは顕著である。もちろん、この考え方はあくまで独断と偏見による、個人的な感覚値によるものだ。しかし、この判断基準で人を見て、これまであまり外れたことがないと思っており、今のところ頼りになるセンサーとして機能している。

なんとも扇動的なタイトルではあるし、人を「地雷」と称する筆者の日本語の使い方もおかしいという指摘も受けそうだ。しかし、どうか冷静に落ち着いて読み進めてもらいたい。決して人をバカにする意図はなく、あくまで論理的に根拠を述べていきたいと思っている。

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「日本語がおかしい」というレベル感

最初にお断りしておく。筆者がいう「日本語がおかしい」はかなりのレベルのことを指している。テニヲハが間違っているとか、言葉遣いが正しくないといったものではない。流行りのおじさん構文でもない。自分自身も日本語はよく間違えるし、そもそも人様に偉そうに細かく過ちを指摘できるほど優れた人物でもない。

自分が言うレベル感は、句読点と改行なしで延々と長文の強い口調で情緒あふれる文章や、何度読み直しても何が言いたいのかまったく理解できない文章である。また、1質問すると、100返す勢いで長文を送ってくるが、その返信には自分が聞いた1つの質問にはまったく回答せず、すべて自分の言いたいことだけが詰め込まれているというものである。

動画や記事を発信している立場では、時々このような文章を受け取ることがある。滅多にないがゼロでもないという確率だろう。筆者が主張する「日本語がおかしい」とは、簡単にいえば「会話の成立が難しい」と感じるレベル感である。

実際、過去にこのような文章を送ってくる相手に対して、自分は何度か誠意を込めて丁寧に対応したことがあった。だが、一度もうまくいった経験がなかった。その結果、タイトルの感覚を得ることになったという経緯がある。

根拠

ではなぜ、このような日本語を送ってくる人物を地雷と認定してよいか?その根拠を考えたい。

まず、会話の本質は「言葉のキャッチボールである」。キャッチボールなのだから、相手の投げたボールを受け取り、相手に投げ返す行為だ。だが、話が通じないレベル、あまりに読みづらいレベルの日本語を相手に伝えるということは、自分が発する言葉が相手に伝わるか? わかりやすいか? という配慮が一切なされていない証拠である。

つまり、自分が投げたいようにだけボールを投げる「徹頭徹尾、自分本位」という推測が可能だ。社会性の欠如はビジネスにおいて致命的であるため、一緒にビジネスをするリスクをその言葉遣いから判断することが可能と考えている。

実際、こうした日本語を送ってくる相手のアカウントを覗いてみると、過激で攻撃的な思想が垣間見えるプロフィールや画像を設定している傾向が見られる。そこはかとなく無敵の人の香りがすることもある。人の好みは様々だが、ビジネスでは潜在的リスクはできるだけ回避したいところである。

問い合わせ文は丁寧に

以上の考えから、筆者は「1対1でメッセージを送る場合はできるだけ読みやすく、丁寧に文章を書いた方が良い」という考えに至った。昨今、SNSで簡単にDMを送れる時代で、カジュアルに送ってしまいがちだ。しかし、送る前に文章の乱れはチェックしたほうが良いと思う。これは特にビジネスにおいて顕著である。

人は往々にして、自分の価値観と近い人に惹かれる性質がある。たとえば論理的な人は論理的な人を好むし、孤独な人は同じく孤独な人を好む。これまで色んな人とやり取りしてきて感じるのは、ビジネス感覚が強めの人はたいていの場合、忙しく過ごし効率を好み、ムダを嫌う傾向があると思う。

それ故に彼ら/彼女らとコミュニケーションを取る時は、短文でムダのないシンプルなものを心がけるのが良いだろう。伝えたいことが複数あるなら、箇条書きを使うのも手だ。もしも、一読してもまったく理解できない文章や、本筋とは無関係な自分本位の話ばかりが詰め込まれている文章を送りつければ、一発退場で彼らから敬遠されてしまうだろう。だから特に問い合わせ文ほど、丁寧に書くべきと思うのだ。

最後に。その人が使う言葉はその人の思想を表す。丁寧な言葉づかいをする人は丁寧な性格で、攻撃的で乱暴な言葉づかいをする人は乱暴な性格をしている可能性が高い。日本語があまりにもおかしな人は、思考が乱れ、自分本位である可能性が高い。だから「言葉づかいだけで相手を判断するなんてけしからん。内面を見るべきだ」という反論が想定されるが、筆者からすると「言葉づかいとはその人の思考という内面がテキストになったもの。つまり、それは内面で判断していることになるのでは?」と思うのである。

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