日本人の約3分の1が、日本語が読めず小学校低学年の算数ができないというのが、2013年の国際成人力調査の結果だ。
米国で白人の貧困化がすすんでいることは、前回述べた。
日本は米国よりも社会保障が進んでいるので、米国ほど大きな格差は生まれないだろう。
しかし、社会保障を支えている日本の国力がどんどん衰退している。
一人当たりGDPでは既に韓国に抜かれたと報じられているし、一人当たり労働生産性は、イタリアやスペインよりも低い。少子高齢化に関してはダントツの先進国だ。
では、日本人はみんなで仲良く貧乏になっていくのだろうか?幸か不幸かそれはあり得ない。
グローバルに通用するスキルを持った日本人は海外の企業から高額な報酬と好待遇でオファーを受ける。海外企業からのオファーが海外生活を意味する訳ではない。
日本国内にいながら海外企業の仕事をすることができるようになる。
わかりやすい例がメタバースだが、数年前に読んだ書籍では「インドの敏腕外科医が世界中の難しい手術を遠隔操作で施すようになる」と書かれていた。
つまり、国内で従来通りの仕事しかできない人々は(残念ながら)ますます貧困化し、グローバルに通用するスキルのある人は国内にいながらにして莫大な富を得ることになる(高額な税金に嫌気して海外移住をするかもしれないが・・・)。
かくして、国内での格差は広がらなくても、日本人という人種の中では格差が広がっていくのが未来の姿だ。
米国の例を引き合いに出しながら、その点を説明したのが以下の動画だ。
出版社で撮影してもらったものだが、三脚もなくスマホで、しかも一発勝負で撮影したものなので見苦しさは否めない。
見苦しさはご容赦いただき、「学び直し」と「学び始め」についてじっくり考えていただければ幸いだ。
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編集部より:この記事は弁護士、荘司雅彦氏のブログ「荘司雅彦の最終弁論」2022年9月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は荘司氏のブログをご覧ください。