子どもへの投資を惜しんではいけない

燃料価格や食料品価格が上昇しているにも関わらず、賃金が上がらないという状況が続いている。

多くの日本人の生活は厳しくなり可処分所得は減少している。

余談ながら、家計の可処分所得では日本人は(あのアバウトな)イタリア人よりも低い。

可処分所得が減少すれば財布の紐がきつくなり消費が抑えられ、企業部門も売上が減少して困ってしまう。

各家庭で様々な出費を節約していると推測されるが、決して節約してはならないのは「子どもへの投資」だ。

外食費を節約しても、子どもの教育費等は削減すべきではない。

昨今の教育費を斟酌するととても悩ましいところだが、最低限中学校に進学するまでは親の責務だと私は考えている。

中学生以上になれば、子どもは親より友人の影響を大きく受けることになる。

いい友だちができれば幸運だが、悪い友だちができると大変なことになる。

人間は同類と同じ行動をするという「社会的証明の理論」でも明らかなように、勉強をする友だちがいれば子どもも勉強するし、全く勉強しない友だちばかりだと子どもも勉強しない。

昨今は教科書すら読めない子どもが増えたようで、多くの公立中学の入学式では校長が「最低限九九だけはマスターしておいて下さい」と言うそうだ。

基礎的な学習能力を持たない子どもは、社会に出ても時代の変化に付いていけない。

生活していくスキルを持たず、中高年になっても親が扶養しているケースがたくさんある。

「SNSやゲームばかりに興じていていいのだろうか?」と真剣に考えた上で書いたのが拙著「すぐに結果を出せるすごい集中力」だ。

以下の動画を観ていただければ、「子どもへの投資」を怠ってはいけないことも実感していただけると信じている。

日本のためなどという大風呂敷を広げるつもりは毛頭ない。

あなたとお子さんが幸福な人生を歩んでくれれば、私としては十分満足だ。

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編集部より:この記事は弁護士、荘司雅彦氏のブログ「荘司雅彦の最終弁論」2022年9月9日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は荘司氏のブログをご覧ください。