対中国共産党にどう向き合うか?欧州議員とアジア議員の温度差

こんにちは、音喜多駿(日本維新の会 参議院議員 / 東京都選出)です。

本日からいよいよIPAC(対中政策に関する列国議会連盟)のメインプログラムが始まりました。

バス2台に分かれてアメリカ合衆国の議会議事堂へGO。

日本の国会議事堂も荘厳で大好きだけど、アメリカ合衆国のそれもやはり凄い存在感。共和党のマルコ・ルビオ、民主党のボブ・メネンデスという大物議員たちを迎えてのセッションを皮切りに、

台湾のセッションでは、なぜかそうそうたるメンバーの中で私もパネラーに加えわる座組に(汗)。

台湾人議員×3、ベルギー人議員×1、オーストラリア人議員×1、日本人議員×1

という構成だったのでおそらく、地政学的に台湾に近いアジアの議員を一人入れようという流れだったのでしょう。。

通訳を使っていいよとは言われていたものの、台湾の議員も含めてみんな当然のごとく流暢な英語を喋るので、その流れを断ち切るのも申し訳なく。

隣のオーストラリア議員のナイスガイに助けてもらいながら、なんとか自力で発言をして乗り切ることができました。

私自身も以前に国会質疑で

「台湾がWHOにオブザーバー加入することを我が国も強く後押しをするべき」

と故・安倍晋三首相に提案し、力強く同意の答弁をもらったことがニュースになりましたが、こうした国際連携が重要であると改めて確認ができたところです。

午後のウイグル問題について話し合うセッションでは、15名程度の議員が1分ずつスピーチをする形式で。

ここで興味深かったのが議員感の温度差と申しますか。

参加者の主流を占めるヨーロッパの議員たちはみな、中国(中国共産党)について強い態度で臨むことが当然で、制裁なども含めて強い言葉を口にします。

一方でアジア系の議員たちはやはり、歴史的背景や経済的な結びつきなどがあり、そこまではっきりとしたスタンスは取れない議員(国)が多い。もちろん、人権侵害は重大な問題ではあるがしかし…という感じ。

日本もアメリカと中国という二大パワーに挟まれ、経済的な理由からも中国には融和策を取るべしと考える政治家たちも多くいます。

しかし、ここまで価値観が遠く離れ、ウイグルや香港で自由と民主主義を踏みにじり、台湾への領土的野心を隠さない中国と「上手くやっていく」ことは、現実的には早晩不可能になるだろうと言わざるを得ません。

アジア諸国がいかに連携し、中国に対して毅然とした対応を取れるか。IPACや今後の国際情勢の鍵はここにあります。

盛りだくさんのプログラムが、明日も1日続きます。明日のメインは「マグニツキー法(人権侵害制裁法)」について。

英語のシャワーを浴びてクッタクタですが、文字通りの貴重な機会。多くの議員たちの価値観に触れて学びを深め、政策を日本に持ち帰ります。

それでは、また明日。


編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2022年9月13日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。