西九州新幹線が23日に開業しました。武雄温泉(佐賀県)から長崎までの66キロを新幹線「かもめ」が繋ぎます。新幹線としては最も短く、1973年に福岡と長崎を結ぶ長崎ルートの整備計画が決定されてから実に50年の時を経て開通しました。
長崎駅と佐賀県の武雄温泉駅を結ぶ西九州新幹線が23日開業日を迎え、午前6時すぎに一番列車が出発しました。
JR九州の西九州新幹線は23日、長崎駅と佐賀県の武雄温泉駅の66キロの区間で開業し、沿線の各駅では早朝から記念の式典が行われています。https://t.co/SpFxF5O4Uu#nhk_video pic.twitter.com/jvKjTw5mn6
— NHKニュース (@nhk_news) September 22, 2022
鉄道ファンからは喜びの報告が多数届きました。
西九州新幹線がいよいよ開業しました!!! pic.twitter.com/IUfLNiIX6B
— かんの (@Turtle_movie) September 22, 2022
長崎出身で欅坂46の元メンバーの長濱ねるさんも祝意を表しています。
業界団体、関係者の熱い思いが伝わってきます。
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しかし、長崎と佐賀を結んでおきながら、佐賀から福岡までどう整備するかは決まっていないそうです。ちなみに、利用者の多い小倉-博多間は山陽新幹線で、JR西日本の管轄です。
お祝いムードとは逆に、厳しい見方もあります。
今日は西九州新幹線が開業したそうで各局その話題を取り上げてるけど、盛り上がっている地元の人たちに水を差すつもりはないものの、佐賀県の反対で博多からつながる予定は未定らしく距離もわずか66kmとのこと。採算は取れるのかな?すごくピントがずれている気がする。これも地元有力者の利権?
— 辻野 晃一郎 (@ktsujino) September 23, 2022
開業初日の平均乗車率82%とはいうものの、今後の採算を心配する声も。
西九州新幹線とやらの存在を初めて知った。。武雄から長崎とかどう考えてもガラガラ路線なんだけど採算大丈夫?? pic.twitter.com/7T9K4UFEbE
— てとらα SI (@TETRA_IT) September 23, 2022
施工もメンテナンスも難しそうなトンネルも話題となっています。たしかに土木の力ではありますが。
断崖絶壁にトンネルを穿ち、線路を通した西九州新幹線。
圧倒的なドボクの力を感じる。 pic.twitter.com/kYz1Bco3gw— 杏仁 (@annin8110) May 18, 2022
当初から新幹線開業資金の調達方法に大きな疑問も投げかけられていました。JR九州は新幹線を自力で維持更新する体力はなく、けっきょくは税金頼みになるというものです。
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2021年度(22年3月期)決算によると、本業である鉄道事業はJR全社が営業赤字で、とくに新幹線などの長距離列車の利用は低迷し、回復の足を引っ張っているようです。
また、JR九州に限らずローカル線の存続が経営課題になっています。
JR九州、ローカル線存廃は「真剣に地元と議論」 住民は「乗る機会ない」けど「あった方がいい」https://t.co/e1kZWwD4Vl
— タビリス (@kamakurajun) September 11, 2022
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高度経済成長の名残りというべきか、日本の閉塞感を打ち破る兆しと見るべきか、なんとなく答えは出ているように思えます。