Twitter大量解雇についての私見

Twitter、全社員の半数を解雇


Twitterではこんな評価です。解雇に賛成が6割。

まあ。日本の解雇規制が厳しすぎて、正社員の既得権が堅く守られて、仕事ができないヤツ、やる気が無いヤツを解雇できないせいで給料があがらず、非正規ばかりが増えるという点は皆さんもご存じだと思います。

わたしもこうした解雇規制は早く無くさないと若者が路頭に迷い、日本滅亡のスピードが速まるだけだと思っていますが、今回の解雇は米国本社との雇用契約なら日本の労働法に拘束されるかまでは知りませんけど、

仕事ができる、できない関係なく組織ごとの解雇

であり、コレじゃ業務が回らんだろうと思う次第です。

実際に

米ツイッター、解雇した元従業員の一部に復帰要請=BBG

米ツイッター、解雇した元従業員の一部に復帰要請=BBG
- 4日に約半分の従業員を解雇したと明らかにした米ツイッターが、数十人の元従業員に職場復帰を要請していると、通信社ブルームバーグ・ニュースが6日に伝えた。

というニュースまで流れて来ました。少なくとも現場は大混乱していると思います。

特に日本支社は米国のように一斉解雇など想定していなかったはずで、引き継ぎ資料なども作っているわけもなく、かなりの混乱をしているっぽく、ニュースライブはなんと7月のサル痘のが流れています。更新、手でやってたんだ・・・w

わたしにも中に知り合いがいましたけど、粛正にあったようでFacebookでコメントを書いていました。

ただ、ネットの「解雇に賛成60%」の多くは「外資で高給貰ってた奴ら、ざまぁ・・・」みたいな感じで卑しい妬みを感じられて自分はいい気がしません。これがAEONで大量解雇なら同じように賛成しないはずだ。

とはいえ、日本のTwitterにも自分は大きな不満がありました。

匿名ばかりの2ちゃんねると大差ないユーザー層

実は人口あたりのユーザー数は日本が世界一なのである。

日本が世界で突出して実名でTwitterをやっていないわけだが、その理由として、

日本人が異様にネットで実名を晒すことを嫌うという特徴がある。

 

これは国民性というより、ネット黎明期に2ちゃんねるという誹謗中傷の吹きだまりができ、そこでいろいろ悪口を書かれたり被害を受けた事例が多発。わたしも実際に被害に遭った。

逆にそこでは匿名を良いことにデマや罵詈雑言を楽しむ人たちが集まり、そうした人たちが2ちゃんねるの衰退と共にTwitterに流れ込んでいるという特殊性はあり得ると思っている。つまり2ちゃんねるには日本のネット文化をねじ曲げた側面がある。

現在ではInstagramやFacebookなど基本的に実名のSNSでは実名を使うが、Twitterでは匿名。そして多数の複アカウントを持って誹謗中傷に明け暮れる病的な皆さんまでたくさんいるわけで、結果として、

広告効果が悪い!

ということになります。Twitter利用者数が人口あたりでは世界一、実数でも世界第2位の日本ですが、年代層をこちらで見ると

 

日本では数少ない合計1200万人しかいない20代が相当数を占めるのに世界2位!!??

ということになり、

日本のユーザーの大半は複垢じゃね??

ということになるわけです。だって1200万人しかいない20代のTwitterのユーザー数1300万人ですよ。www

もちろん全員が複垢持ってるということではなく、何百、何千という複垢を持ってるスパムフカウントがかなりの数いるって事じゃないかなと思うわけです。

アフィカスや情報商材屋、ネット詐欺師などがこんなにいるのは日本だけじゃないのか。

Twitter日本支社はこうしたことを分かっているにもかかわらず放置してきた。誹謗中傷を無くすには「携帯電話番号を義務づけて、誹謗中傷を繰り返したアカウントは2度と新規登録できないようにする」のがもっとも簡単で、おそらくYouTubeはこうしているはずだが全くしなかった。

その結果、広告メディアとしての価値が落ちてずっと赤字なんだから自業自得です。

無意味な言葉狩りはするが、誹謗中傷は止められない低レベルのAI

こちらにも書いたが

TwitterのAIはピンボケの言葉狩り。しかもレベル低すぎてバカロックの繰り返しで草

TwitterのAIはピンボケの言葉狩り。しかもレベル低すぎてバカロックの繰り返しで草
↓マイナーチェンジしました わたしが主催しています「21世紀を生き残るための永江 虎の穴塾」では塾生を募集して…

「ジジババ」という言葉を使っただけで何度もロックされた。普通に孫がじーじ、ばーばというでしょうが・・・・。

ジジイ、ババアだと凍結確実のようである。完全なる高齢者シフトで「ガキ」は平気である。日本の野党か。こんな馬鹿なことより、粘着的に執拗な誹謗中傷を繰り返すアカウントを排除すべきなのは素人でも分かる。

さらに「収益を得る」で、フォロワー1万人以上なら申請できますよって告知して試しにやってみたら「1週間以内に返事します」となって数ヶ月、音沙汰もない。いまは真っ白なページである。企業としてどうかと思うレベルだ。いままでの認証バッジも「テレビに最近出たか」が基準で・・・・・あほなんですか、この会社とずっと思っていた。

アホにしか見えない広告アルゴリズム

匿名ならまだしも、私は実名でしかもオッサンである。が・・・。


こんなんばっかり「興味がないから表示しない」にしても何度も何度も出てくる。そりゃパフォーマンスもあがらんわ。

匿名ばかりで年齢も性別も分からないのであれば、広告も出しようがない。が、きちんと登録してるのにこれなら 広告配信システムはカスである。コレが理由で解雇なら理解する。

広報メンバーを解雇ということは意味が分からない。Twitterで誹謗中傷から裁判から果ては自殺とかマスコミネタには事欠かないから広報は大忙しだったわけで、そこが全員解雇で対応不可ならブランドイメージは地に堕ちる。イーロン・マスクも馬鹿なことをしたものだと思う。

いまTwitterに転職する人っているんかな

広報チームが全員解雇されたとなると企業としては機能しないから、人事転換するか、採用するしかいないとならないわけだが・・・

1 IT企業なのに全員出社方針
2 いつまた即日解雇されるか分からない
3 引き継ぎもなく、ミスを出すことを嫌う日本人にはリスク大
4 社長の独裁感、マシマシ

みたいな企業に、他の外資にいける人間が転職してくるだろうか・・・・。

さらには投稿してから文字を直せるだけのTwitterブルーが650円の予定が3000円とか、認証バッジを金さえ払えば誰でもつけられるってことになれば、日本は匿名ばかりで本家は認証がないのに偽物がバッジ付けているとか普通に出てきそう。

Twitterの迷走は止まらないとみる。


編集部より:この記事は永江一石氏のブログ「More Access,More Fun!」2022年11月7日の記事より転載させていただきました。