新海誠監督の11月11日に公開された新作映画「すずめの戸締まり」を見ました。
前二作も災害との深い関係がありましたが、今回は、東日本大震災を真正面から描いています。
- 主人公の女性が、震災孤児であること。(岩手の大槌か山田出身とみられる)
- 各地の地震災害を止める(=戸を閉める)ロードムービーであること。(扉は、大槌の風の電話を彷彿とさせる)
- 宮崎・愛媛(南海トラフ)、神戸(阪神淡路)、東京(首都直下)といった、災害で関係がある土地をあつかっていること。
- 国道6号線を車で通り、福島の帰還困難区域とみられる場所をあつかっていること。
大災害の日の朝、「行ってきます」と声をかけたまま二度と母親と会うことができなくなった痛みを、大切な仲間たちや家族との交流、そして苦労の旅の果てに癒やされていくことを象徴したラストシーンは、心を揺さぶられました。(「行ってきます」が作品のメインコピー)
音楽や映像も素晴らしく、エンターテイメントとして多くの方に見ていただきたい一作です。
また、原発事故からの復興を目指す福島のことも、引き続き関心をもって頂ければと思います。
編集部より:この記事は、一般社団法人RCF 代表理事、藤沢烈氏の公式note 2022年11月13日の記事を転載しました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は藤沢氏のnoteをご覧ください。