新型コロナはすでにほとんど死ななくなっている。

Nuthawut Somsuk/iStock

検討するばかりでなかなか5類にならないから医療崩壊と騒ぐ

まず私事ではございますが、1ヶ月ほど前にコロナに罹った模様です。発熱外来で検査をしていないので確定はしていませんが、39.3度の熱が出て解熱に2日間。そのあと喉の痛みが3日間。咳は2週間続きました。発熱から普通に動けるまで3日程度です。

高齢者に片足突っ込んでいる身ですが、インフルエンザのように頭痛や下痢や関節痛もなく、39.3度でもZOOM会議に出てました。私的には「結構楽ちん」だったです。そのあとオミクロンワクチンも受けたので現在は最強の抗体になってるはずです。w

健康体で軽症者の症状を8日から1日だけ短くする塩野義のゾコーバ。1人前の薬価が10万円。これが全部税金とかほんと、何を考えているのか。1日1万人に飲ませると1日10億円。1ヶ月で300億円。こんなものなんで認可したんでしょう。そもそも発症して8日経てば隔離はおしまい。ということはそのくらいではすでに普通の生活に戻ってるわけで、それを1日短くするだけで?

現在のコロナはいまだ新型インフルエンザ等感染症と同じ2類相当で、そのため

・感染者の入院勧告や就業制限
・受診・入院できるのが指定医療機関などに限られる
・初診などを除く医療費がすべて無料

という規制が掛けられている。指定医療機関しか入院できないから医療崩壊と騒ぐし、医療費の無料は健康保険の破綻に拍車をかけるレベルになっている。

2類から外すことに反対しているのは誰?

まず2類から外すということについては高齢者ほど反対している。NHKの8月の世論調査では

支持政党に関係なく「そのまま」「変えるべき」は40%で均衡しているが、内容を見ると驚く。50代までは「変えるべき」が過半数を超え、60代になってはじめて均衡。しかし、

 

70歳以上の反対が全体の反対を押し上げている

のだ。

つまり、

・リテラシーが低く最新の情報がわからない
・見るのはテレビだけ
・経済がどうなろうが怖いものは怖い

という、経済とは関係ない老人の感情論で動いている。つまり、

60代未満は変更すべきと考え、70代以上はいまのままでいい

と考えていると言うことで間違いないです。年金暮らしの高齢者にとっては経済がどうなろうが、医療費で国庫が破綻しようがどうでもよく、医療費も自分が生きている間に破綻しないのならそれでいいわけですね。

問題はその層におもねるために、もはや意味のない2類にこだわる政治家と、巨額の補助金を目当てに入院施設などを拡大した医療関係、そして税金で無償でばら撒かれる薬や無償でし放題のPCR検査所(多くの不正まで明らかになっています)などの既得権益勢のロビーイングが問題だと思われる。

今のコロナは本当にインフルよりも致死率が高いのか

ここによくまとめられています。

「オミクロンになっても弱毒化していない」は本当か? 未接種者の致死率で検証する

インフルエンザと新型コロナの致死率ではワクチンを接種していれば高齢者でも致死率は季節性インフルエンザより低い。未接種は多少高いがここで注意しないといけないのはインフルエンザもワクチン接種率は65歳以上は過半数だから、コロナワクチン未接種者と比較する意味があまりない。

新型コロナは本当にインフルエンザより「危険」なのか?

↑こちらのほうはわたしの仮説とほぼ同じなのだがもっとはっきり言うと

・インフルエンザは死因がインフルエンザと書かれたもの
・コロナは亡くなった時に検査してコロナ陽性ならコロナ死者になる

という点でそもそも母数が全くことなる可能性がある。つまりコロナは「コロナ以外で死んでもみんなコロナ死」だから、それが罹患総数にくわえられると必然的に致死率が有意に上がるということだ。つまり、実際には今のコロナの致死率はずっと低い可能性がある。

いまの東京の市中感染率から試算する

東京都は無料検査所の陽性者数を週ごとに発表している。ちなみに神奈川県は1週間遅れで毎日発表している。こちらは神奈川県

で、毎日の推移を見ると、

神奈川県は11月末がピークだった模様です。

ちなみに無料検査所を市中感染率とするためには検査を受ける母数が「かかっているように気がする」人が多いのか「かかっていない自信がある」人が多いのかでバイアスがかかる。

もともとは熱があると検査を受けられないが、現在はGoToでワクチンを3回打っていない人(子どもなど)は検査して陰性だという証明が必要なので、さらに「かかってない自信がある」人が多くなっていると推測できる。それでも6%ということは、そこらへんを歩いている無症状の人の16人に1人が陽性ということ。検査して隔離がいかに無駄かわかるだろう。

さて、東京都はココで確認できる。

東京都の11/21〜11/27の市中感染率は5.9%でその前より上昇しており、11/27ではピークになったかどうかはまだわからない。ただ、神奈川を見ると現在はすべてピークアウトしているかその寸前あたりだと推測できる。

さて、ここで問題になるのは「コロナは亡くなった時に検査してコロナ陽性ならコロナ死者になる」という例の規則である。

東京都の1日あたりの平均の死者数は2020年で121219/365日で、332人程度。

つまり、毎日老衰や事故やがんや心臓発作、脳梗塞で亡くなる人332人のうち、コロナに罹っている人は6%いるわけだから、19人程度である。3%なら10人。

ここで東京都の「コロナ死」の推移を見てみる。少なくとも第8波では、

19人を超えることは1回もない。10〜15人程度です。ここから導き出される仮説は

コロナが純粋な死因で亡くなる人はもうほとんどいない

ということです。であれば致死率はインフルエンザよりずっと低くなる。だってインフルは純粋にインフルで亡くなった人を死者として数えているわけですから。第8波は1日19人を超えるコロナ死者が出たことがない。つまりほとんどいまや主たる死因がコロナの死者はいないという仮説が成り立つ。見事に市中感染率とコロナ死者の数が連動している。

↓このように第7波までは市中感染率を上回るコロナ死者が出ていたので、「他の病気で亡くなったがたまたまコロナにも罹患していた死者」のほかに「純粋でコロナで亡くなった死者」もいたと考えられるが、現在はほとんどが前者になったということだ。

結論でいうともはやコロナは死病でもなんでもなく、インフルエンザより風邪に近いと思う。一刻も早く2類から外して医療費を3割負担にする。一番肝心なのは総理大臣が「もう心配ない」という宣言をすることだ。マスクをしたままでは経済なんぞ回るわけもない。

風邪と言っても人によっては重い人も軽い人もいるわけで、自分はけっこう風邪としてはキツかったがインフルよりは楽だった。周囲には1ヶ月経過しても咳が止まらない若い女子もいれば、37.3度の熱が1日出て喉も全く痛くならなかった人もいる。つまりいろんな風邪です。


編集部より:この記事は永江一石氏のブログ「More Access,More Fun!」2022年12月6日の記事より転載させていただきました。