絹地と金糸な1日。午後は「ケ・ブランリー美術館」(建築、両方ジャン・ヌーヴェルね)。
「KIMONO」展。
ロンドン「ヴィクトリア&アルバート美術館」が企画した展覧会がパリに巡回。
江戸時代から現代までの着物文化を網羅し、着物の作りから素材、男女別、シーン別、階級別などの着物文化を網羅。明治になって外国に愛された着物の進化、戦時中のモチーフなどを経て、昭和の着物シーン。
七五三、成人式、結婚式など人生の節目に寄り添う着物から、菊池信子のカジュアルスタイル。
フレディ・マーキュリーが部屋着にしていた着物、そして、アーティストたちによる着物の表現。
ガリアーノやイッセイ、コシノやマックイーンらトップクチュリエらによる着物風クリエイション。
YOSHIKIの作品も。本展のポスターに登場する高橋理子の作品もあり、内覧会、ご本人もいらしてた。
花鳥風月を美しく映し取った、江戸期のものが一番心惹かれる。さっき見たウズベキスタンの効果絢爛な服飾にも自然モチーフは使われているけれど、自然との共鳴は日本に敵うはずもない。
日本ほど、自然が生活に入り込んでいる国はないと思う。
”一つもらえるなら”は、夏用のごく薄い縮緬絹に美しい金糸刺繍が施された単衣。
19世紀後半、ロンドンに着物がたくさん入った頃のもの。在留エリート軍人奥様用だったものが、外国人にも販売されていて、そのひとつらしい。この着物を纏った肖像画も一緒に展示されている。
極薄の縮緬と美しく鮮やかな模様がとっても素敵。どれくらい使用していたのかしら。状態、いいなぁ。
併設ブティックには、着物はもちろん下駄や着物用装飾品、果てはお茶や出汁などの和食材まで並んでる。
フランス人はもちろん日本人も感動すること間違いなしの、(いかにもヴィクトリア&アルバート美術館らしい)素敵な展覧会♪
編集部より:この記事は加納雪乃さんのブログ「パリのおいしい日々4」2022年11月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「パリのおいしい日々4」をご覧ください。