シニア世代だけで一緒にいたいとは思わない

私ももうすぐ還暦の仲間入りです。この世代は、会社員は退職したり、第二の就職先に転職したり、大きく環境が変わるタイミングです。また、子育てをしてきた人たちも、そろそろ子供たちが巣立っていく時期になります。

公私に時間の余裕が出てくることもあってか、この世代の人たちが一緒に集まる機会が増えてきますが、個人的には気乗りしません。

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そもそも、何となくみんなで集まって、たむろするのが好きではないということもあります。

それにも増して、世代にこだわり、同じような年齢の人たちだけで会ったとしても、楽しいと思えないからです。

「アラ還(還暦前後の人たち)」だけで集まって、病気、年金、保険、相続、親の介護、老人ホーム、孫の自慢などを聞いてもまったく楽しいとは思えません。

世代にこだわるのではなく、年齢や性別に関係なく、一緒にいて楽しい人と時間を過ごした方がずっと楽しい。とてもシンプルなことです。

世代に関係なく、特に自分たちよりも若い世代との付き合いを気持ちよく続けるためには、「身だしなみ」「謙虚さ」「経済力」の3つが必要だと思います。

清潔感のない「きもいおっさん」は、世代を問わず嫌われます。服装だけではなく、スキンケアや口腔衛生、髪型にも気を遣うべきです。

また、年配者だからと威張ったり、説教したりする「上から目線のおっさん」も、一緒にいてもつまらない人として敬遠されてしまいます。過去の自慢話も本人以外は楽しくも何ともありません。

そして、自分から誘っておいて、若者にも割り勘を強要するような「ケチなおっさん」も、次から付き合ってもらえる事はないでしょう。会費制のような場であればともかく、自分から若者を誘って出かけたらこちらが支払いをするのが礼儀です。

自分が一緒にいて、楽しい人たちとの交流を続けていくためには、それなりの努力が必要です。そして年齢を重ねれば重ねるほど、その努力の重要度が高まっていくことを忘れてはいけないと思います。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2023年2月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。