大阪に出かけてきました。今回の旅の目的の一つが京橋にある居酒屋とよさんに行くことでした。
変則的な営業日で、日曜日、月曜日、木曜日、祝日はお休み。平日のオープンは13時から。人気店と聞いていたので、ホテルからタクシーで向かい、30分前に到着。開店前から行列に並んで、一巡目で入ることができました。入店といっても、屋根があるだけでほぼ屋外。風が吹く中で食べて飲む、肌寒い立ち飲み席です。
驚いたのは、来店客のほとんどが外国人であることです。アジア系の人が多かったですが、欧米系と思われる人も結構いました。インスタグラムやユーチューブでお店の画像を見た人が、世界中からわざわざやってくるのです。どうやら、こちらのお店はネットフリックスで紹介されて世界的にブレイクしたようです。
インスタグラムの画像と動画も是非ご覧ください(バーナーの音が凄いです)。
思い出したのは、北九州の戸畑にある照寿司さんです。こちらも、小倉駅からタクシーという、不便な立地にも関わらず、世界中からお寿司を食べにやってきます。
価格帯や客層は随分異なりますが、2つの人気店に共通しているのは、お店の顔であるオーナーのキャラクターとお人柄、そして圧倒的なサービス精神です。
親方のとよさんは、開店前に行列している人たちに挨拶して周り、写真撮影にもポーズを取って気軽に応じていました。
そして、マグロの頬肉の炙りを作るパフォーマンスでは、雄叫びをあげながら、バーナーを手に刺身を素手でひっくり返しながら火入れしていきます。完成すると、お客さんから拍手が巻き起こり大盛り上がりでした(写真)。
関西弁と英語がミックスされたコメントが面白くて、何とも愛嬌があるので、みんなファンになってしまいます。照寿司の渡邉さんと良く似ています。
パフォーマンスだけではなく、お料理が美味しいのも共通しています。新鮮なウニ、赤貝、いくら、といった海鮮はクオリティが高く、熱燗は300円、マグロの頬肉の炙りは600円と破格です。明らかに「価値>価格」のクオリティです。
圧倒的なサービス精神で来店者に価格以上の満足感を必ず与える。それが、ファンを増やし人気に拍車をかけていきます。
マグロの頬肉の炙りやウニはおかわりして、お酒もかなり飲んで、お腹いっぱい。それでも会計は一人5,000円でした。
2時間ほど滞在して、帰る時にもまだ20人以上の行列。平日のお昼なのに凄い人気でした。照寿司さん同様に、この店のためだけにわざわざ出かける価値がある魅力的なお店。
雪がちらつく寒い日でしたが、帰る時には親方からエネルギーをもらったせいか、温かい気持ちになりました。
編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2023年2月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。