児童手当の所得制限撤廃に「反対多数」の世論の正体は、世代間の意識差

こんにちは、音喜多駿(日本維新の会 参議院議員 / 東京都選出)です。

昨日、日本維新の会と立憲民主党は共同で児童手当の「所得制限」を撤廃する法案を提出し、各種のニュースで取り上げていただきました。

世論調査では所得制限撤廃に「反対」する声が多いという数字が発表されていますが、これは詳細をよく見ていかなければなりません。

内閣支持率40.6%と4割台に回復 児童手当の所得制限「撤廃しなくてよい」56.9% FNN世論調査
https://news.yahoo.co.jp/articles/22c5e382ad07054b20bdaff1ec05a41b21331bcf?page=1

>これを年代別に見ると、撤廃すべきという人は、20代(18・19歳含む)で48.5%、30代で54.3%、40代で41.2%、50代で32.4%、60代で35.1%、70代で25.7%。子育てをする人の多い20代、30代では、約半数が撤廃を求めていた。

こちらの調査・グラフもわかりやすいです。

2月5日実施 全国世論調査の分析と結果
https://ssrc.jp/blog_articles/20230205.html

>児童手当の所得制限撤廃について、回答者全体では「賛成」の39%と「反対」の41%が拮抗したが、世代間で賛否の傾向が異なった。18〜29歳が賛成60%・反対20%、30代が賛成50%・反対27%だったのに対し、40代で賛否が拮抗し、50歳以上では反対が5割前後に達して賛成を上回った。子育て現役世代と、既に子育ての一段落した世代の意識差と言えそうだ

まさに支給対象になる子育て現役世代、20代から30代までは賛成が明確に上回り、それ以上の世代のボリュームで反対多数となった結果がはっきりと見て取れます。

こうした結果を「世論」として政策決定をしてきた結果、現役世代の負担ばかりが大きくなり、結果として少子化を止めることができなかった事実を私たち政治家は重く受け止める必要があるのではないでしょうか。

今回提出した所得制限撤廃法案は、あくまではじめの一歩に過ぎません。大事なのは本則に記載した「検討」の部分(第七条)で、児童手当のみならず子育て支援策にかかわる所得制限の包括的な見直しや、所得制限のない教育無償化について明記しています。

2023年2月20日(月)【児童手当法の一部を改正する法律案】提出のお知らせ
https://o-ishin.jp/news/2023/02/20/14018.html

世代間、そして世代内を分断する形で導入されている所得制限について声をあげていくと同時に、税制や社会保障など全般にわたる少子化対策・子育て支援策を提言してまいります。

それでは、また明日。


編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2023年2月21日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。