金融機関での勤務をやめて、自営業として仕事を始めてから10年が経ちました。
金融業界で仕事をしていた時は、周りにいるのは有名国立大学や早稲田・慶應、あるいは大学院卒といった「高学歴」な人ばかりでした。
自営業になってお付き合いする人たちは、そんな金融業界の人たちよりも遥かに経済的に成功している方が多くいます。でも、学歴に関しては聞いたことの無い大学だったり、大学すら卒業していない人も多いのです。
そんな人たちを見ていると、学歴と経済的成功には、相関があるようには感じられません。有名大学卒だからと言って経済的に豊かとは限らないのです。
これは考えてみれば、あまり不思議なことではありません。
学歴とは、大学であれば18歳前後の若い頃の入学試験の結果に過ぎません。有名大学にマグレで合格した人もいるでしょう。
それに、若い頃にどの大学に入ったかよりも、大学卒業から社会人としてどのようにキャリアを積んできたかの方が圧倒的に重要です。
金融機関のような大企業や公務員は、安定していてリスクは低いかもしれません。でも、1億円を超えるような高収入を得ているのは、その中のほんの一握りだけです。
ところが、リスクを取って会社を立ち上げ、それなりの規模に成長させれば、年収1億円はそれほど難しいことではありません。
もちろん、起業して事業が思い通りにいかなかった人も存在します。しかし、中には何回も起業にチャレンジして、最終的に大きな成功を手に入れた人もいます。
やり方を間違えなければ、起業のリスクは多くの人が想定するほど大きくはありません。多くの人が想像するほど大したことではないのです。リスクが過大評価されています。
とすれば、経済的成功を実現したいなら、高学歴を目指すのではなく、リスクを取るのが理にかなっています。
懸命に勉強して有名大学を目指すよりも、実力で勝負できる仕事を見つけ出し、その世界でリスクを取って全力投球する方が経済的成功の近道ではないか。
日本の大学に行く意味は果たしてどこにあるのか?少なくとも経済的に豊かになるために、有名大学から安定した組織に入るのを目指すのは間違っている気がします。
編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2023年3月21日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。