個人投資家に圧倒的に不足しているのは「実物資産情報」

早稲田大学オープンカレッジの「10万円からはじめる!お金の増やし方・守り方講座」が、早稲田29号館で今月から開講しています。

早稲田大学HPより

資産運用に関する情報を知識ゼロから学び、受講後には自分で資産運用が始められるようにすることを目的にした講座です。株式や投資信託といった金融商品だけではなく、不動産や不動産以外の実物資産も紹介し、幅広い投資対象からアセットアロケーションができるように工夫しています。

日本の投資教育や投資情報において圧倒的に不足しているのが、不動産をはじめとする実物資産に関するものです。

金融資産に関しては、毎日のように日本経済新聞が報じており、関連する書籍も多数出版されています。しかし、実物資産に関しては情報が乏しく、また販売会社のバイアスのかかった情報が多いのも問題です。

例えば、不動産販売会社の提供する情報は、不動産の魅力を伝えることには熱心ですが、投資に伴うリスクや、他の資産と比較したメリット・デメリットについては充分にカバーされているとは言えません。これは、彼らのビジネスの目的を考えれば、致し方ない面もあると思います。

私が開催しているセミナーや講演では、自分自身の経験に基づいて、リスクやデメリットについても包み隠さず、できる限りバイアスのかからない視点で、情報提供するようにしています。私自身も今まで投資で様々な失敗を重ねています。そのような経験も踏まえて、できる限りリスクをコントロールしながら成果を上げる方法を伝えているつもりです。

投資に関する多くの選択肢を知った上で、自分自身に合った方法を選択し、実践する。それが個人投資家にとってベストな方法だと確信しているからです。

このような考え方をたくさんの方にご評価いただくことができ、2001年から始まり今年で23年目36回目の開講となっています。ありがたいことに、今年の秋学期にも講座を持つことになりました。

受講された方に、受講料と費やした時間以上の価値を提供することが目標です。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2023年4月26日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。