共和党が勝てばメキシコに侵攻?:メキシコ国境の壁の完成も目指す

2024年の大統領選に向けて共和党の候補指名獲得を目指している候補者は現在5人です。また、近いうちに出馬宣言をすることが予定されているペンス副大統領を含めるとその数は合計6人になります。

興味深いことに、全ての共和党候補者が麻薬カルテルの撲滅のためにメキシコに軍事介入する必要性があることを主張しています。

出馬表明した共和党の大統領候補6人全員が、メキシコの許可の有無にかかわらず、米軍をメキシコに派遣することを支持するようになりました。

麻薬カルテルの暗躍によりメキシコ国内の治安は著しく悪化しており、米国人が殺害される事件も起きています。

そのような背景もあり、共和党内では安全保障上の理由から米国がメキシコに代わって同国内の治安維持を担当するべきだという声が上がっています。

実際、トランプ前大統領は在任中にメキシコへの軍事攻撃を検討していました。

エスパー氏、トランプ氏がメキシコにミサイルを打ち込んで麻薬研究所を破壊することを提案したと発言

また、トランプは仮に再選されることを見越し、カルテル撲滅のための軍事作戦の策定を側近に指示しているそうです。

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2人の情報筋によると、トランプ大統領はメキシコの麻薬カルテルに対抗することを目的とした、メキシコ政府の制裁を受けない攻撃も含めたさまざまな軍事オプションを政策顧問に求めているという。

トランプだけではなく、最近出馬表明をしたデサンティスもメキシコに軍事介入する必要性に言及しており、その他の候補も同様の発言をしています。

デサンティスは、自分が大統領になったら、米軍を使ってメキシコの麻薬カルテルを追撃すると言っている。

ティム・スコットは、2024年の共和党候補として、麻薬カルテルに対する軍事行動(法執行だけでなく)を公約に掲げています。

“世界一の軍隊にテロリストと戦わせる” – それこそが彼らの正体なのだから。”

デサンティスはメキシコに軍事介入するだけではなく、トランプが完成できなかったメキシコ国境の壁も完成させることを公約にしています。

デサンティス氏、当選したら壁の完成を公約に掲げる

メキシコの治安の悪化などに伴い、アメリカとの国境には大量の移民が押し寄せています。そのような背景もあり、米国人の7割近くが強固な国境管理政策を求めています。

新しい世論調査によると、ホワイトハウスとメディアは、米国社会に流入する移民の数をうまく隠している。つまり、10人中7人は、その数を知らされると国境の強化を望むのである。

メキシコの状況、国境問題に注目が集まれば、米国で早くから厳格な移民対策や、国境管理政策の必要性を指摘していたトランプにとっては再選に向けた追い風となるのかもしれません。

トランプ前大統領とデサンティス氏