両陛下の訪英は英国王来日の後にすべきこれだけの理由

インドネシア公式訪問を終えられた天皇皇后両陛下
NHKより

時事通信は、「両陛下は来年、英国を親善訪問される予定。2020年に国賓として訪問するはずだったが、新型コロナウイルス流行の影響で延期となっていた」と報じている

だが、ご訪問の予定はエリザベス女王が存命であることが前提だった。これまで、天皇陛下の訪英は5回(昭和天皇1回。上皇陛下3回。今上陛下1回)。それに対して、英国君主の訪日はエリザベス女王が1975年に一度だけだ。

これは、英女王の他の国への訪問に比べても極端に少ないし、日数も中国より短い。絶対にチャールズ国王の訪日が先であるべきである。

また、実利的にも、日本が空前の大歓迎をして、それと同等の扱いを英国に要請するべきだ。いまのままだと、平凡な扱いされて、それに見合った歓迎しかできなくなってしまう。

陛下も含めて個人的には英国に思い入れはあるのだろうが、エリザベス女王がご存命なら、お元気なうちに無理をしてでもというのはありだったかと思うが、ただ来年行くとなると、国賓としての大がかりな訪問になるし、かなり密な日程にするのでなければ不自然である。それが皇后陛下にとってご負担が大きいだけでなくいろんな意味で冒険かと思う。

もし欧州に行かれるなら、もう少しご負担の少ない国をメインにして英国は静養を兼ねたお立ち寄りくらいでいいのでないかと思う。

それより、チャールズ、カミラ両陛下に、彼らが大満足するような形で訪日してもらうことのほうが、互いにとってずっといいはずだ。

なお、日本の皇室と英国王室の交流については、『英国王室と日本人:華麗なるロイヤルファミリーの物語』(小学館 八幡和郎・篠塚隆)に詳しく論じている。