共和党に新たなスターが?:ラマスワミが支持率でデサンティスに迫る

共和党大統領候補の指名争いは実質的にはドナルド・トランプ前大統領とロン・デサンティス フロリダ州知事の一騎打ちになると思われていました。

しかし、ここにきて37歳の実業家であるビベック・ラワスラミの支持が急上昇しています。

新しい世論調査によると、バイオテクノロジー起業家のビベック・ラマスワミ氏の支持率は8%から10%に上昇し、デサンティス氏の支持率は5月の19%から16%に低下した。

最新の世論調査によるとラワスラミの共和党内での支持率は10%を記録しました。

ラマスワミ氏とデサンティス氏 Wikipediaより

これにより、ラワスラミはマイク・ペンス元副大統領やニッキー・ヘイリー元国連大使との差を広げ、2位に居座り続けているデサンティスの支持率さえも抜くことさえも射程圏内に入っています。

ラワスラミはトランプ氏に劣らず保守的で、物議を醸す発言で人気を集めてきました。

全米ライフル協会の集会で中国の侵攻に抵抗するために、全ての台湾人が銃で武装する必要性を説いています。これには中国駐大阪総領事もお怒りです。

また、その他にも、ラマスワミは投票年齢を条件付きで上げること、アファーマティブアクションの撤廃、教育省やFBIの廃止などにも言及しています。

https://twitter.com/ProudElephantUS/status/1678545856302071808?s=20

米共和党の大統領候補ビベック・ラマスワミは以前、選挙権年齢を25歳に引き上げることを提案していた。

ビベック・ラマスワミは、大統領としての最初の行動のひとつは、大統領令によってアファーマティブ・アクションを廃止することだと語った。

彼はまた、教育省だけでなく、FBIとIRSの閉鎖も要求している。

過去の共和党予備選のサイクルの中でも、有色人種系の候補の支持が瞬間的にに大きく伸びるという現象が起きています。

2011年にはアフリカ系のハーマン・ケイン、2015年には同じくアフリカ系で医師でもあったベン・カールソンが共和党大統領候補としての支持率で一時的にトップを獲得する瞬間がありました。

インド系のラワスラミもこの波に乗れるのでしょうか?

共和党の予備選では、この段階でマイノリティ候補が健闘する傾向がある。ハーマン・ケインもベン・カールソンもリードした。

2016年当時、共和党は冗談を言っていた。

何が起きてたんだ?

世論調査:ベン・カーソン氏、全米でドナルド・トランプ氏をリード – CNNPolitics

ラワスラミの台頭の背景には、デサンティス氏への失望感が共和党支持者の間で広がっていることが関係しています。

当初はトランプ氏に対抗できる唯一の候補だと思われていたデサンティス氏ですが、思うように支持を拡大することが出来ておらず、配偶者であるケイシー・デサンティスの助けを借りなければいけない状況です。

ロン・デサンティスは、女性有権者からの印象を良くするために妻を頼りにしているようだ。

デサンティスへの関心を示していたFOXニュース会長のルパート・マードックも失望が隠せないみたいです。

保守系メディアのキングメーカーであるマードック一族は、ロン・デサンティスの選挙活動と支持率の低さに感銘を受けず、信頼を失い始めている、と情報筋がローリングストーン誌に語っている。

少し前まで飛ぶ鳥を落とす勢いだったデサンティスですが、ラワスラミというダークホースの出現でトランプに次ぐナンバーツーの地位を奪われるのでしょうか?