ル・ガブリエル@ラ・レゼルヴ・パリ(パリ8区)

ジェローム・バンクテルの料理、彼が「ランブロワジー」で肉シェフしていたはるか昔から、好き。なので、「ラ・レゼルヴ」の「ル・ガブリエル」も大好き。でも、4年も来てなかった。

おぉ、テーブル配置が変わってる、床に絨毯が敷かれてる、椅子が変わってる、テーブル上の銀の象さんがいなくなってる(インドかサン=テステフに帰ったのでしょう)、水の器も変わった。コヴィッド中に色々一新したそう。ん、女子の制服も変わった?スカートの裾がかわいい。

そしてメニューも変わった。アラカルトがなくなり、コースのみ。より、ジェロームが伝えたい世界観というか物語がクリアになったているのでしょうね。

「ル・クラランス」で大好きだったソムリエのガエタンとの再会を喜び、ハウスシャンパーニュ(=ミシェル・レイビエ)で乾杯♪

アミューズのポムスフレ、カエルフライ、豚タルトから、すでに見事。どうしてジェロームが好きだったか、思い出す。

ニンジン、アーティチョーク、ナス&マグロ、ルジェ&トマト&サフラン、うなぎ&ビール&ポワロー、イカ&イカ墨&カヴィア、家禽&グリーンピースに舌鼓。

おいしさに痺れたのはニンジン&生姜。ソース用についてきたふわふわパンでしっかりソースを拭う。

おいしさに鳥肌立ったのは、イカ&イカ墨&カヴィア。うわっ~!友達は、腕に鳥肌立ててる(笑)。

この2作品、料理もさることながら、ガエタンによるワインマリアージュが圧巻。酸味とピリリ感あるニンジンに、ダイスの芳醇でまろやかな”アルテンベルグ・ド・ベルクハイム”。お見事!ワインが料理を構成する素材の一つとして存在する、素晴らしきマリアージュ。

旨味の塊みたいなイカには、キリッとシャープながら酸味は強すぎないシェリー。これまた、コントラストが素晴らしい響き合い。

ハウスワイン(=コス・デストゥネル(大好き♪))12と輪郭くっきりしたソースを添えた家禽のマリアージュにもうっとり。

グレープフルーツとイチゴのデセールもおいしくいただき、おいしいものの話しか話題に上らなかった素晴らしきランチにごちそうさま!

ブラヴォ&メルシー、ジェローム&ル・ガブリエルの皆さん。

「ラ・レゼルヴ・パリ」のロビー。ジャック・ガルシアらしい艶やかなリュックス、好き。


編集部より:この記事は加納雪乃さんのブログ「パリのおいしい日々5」2023年5月24日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「パリのおいしい日々5」をご覧ください。