映画バービー公式がネットのオッペンハイマーの原爆ネタに乗っかり大炎上

アメリカでは、映画「オッペンハイマー」と同日公開された映画「バービー」に絡めて「バーベンハイマー」という日本への原爆投下を賞賛する投稿がSNSで多数見られましたが、映画「バービー」の公式ツイッターアカウントがそれらのツイートに「忘れられない夏になりそうだ」などと返信し、批判の声が広がっています。

映画「オッペンハイマー」は「原爆の父」として知られる、原子爆弾の開発に携わった物理学者ロバート・オッペンハイマーの半生を描いた作品です。

日本の配給元のワーナーブラザースジャパン合同会社は「極めて遺憾」と謝罪する声明を出しました。

拡散された「バーベンハイマー」画像の一例

一般のSNSユーザーだけでなくあろうことか映画バービー公式まで原爆ネタに乗っかってしまい炎上してしまいました。

https://twitter.com/takigare3/status/1686014737362964481

一般人はともかく映画の公式が乗っかったのはいただけないという意見も。

アメリカは公式の場で9・11やナチスを笑いのネタにすることはないのですが・・・。

日本人からすると心無い行為ですが、投稿している人たちや公式の中の人たちはあまり深くは考えてはいないのかもしれません。

アメリカではこれらは『政治的な正しさ』の象徴として支持されてバズっているという悲しくも鋭い指摘もあります。

もしかしたら、アメリカの多くの人たちは、この映画に対して日本人とちがう感想を持つのかもしれません

もちろん、アメリカ人の中にも原爆投下への疑問を持つ人もいます。教育に地域差があるようです。

ニューヨークタイムズも「被爆国の日本ではバーベンハイマーは笑い事でない」と指摘しています。

話題のホラー映画『ヴァチカンのエクソシスト』のプロデューサー、ジェフ・カッツ氏も「アメリカの若者は歴史認識がなく、他人の感情に対して失礼」と日本語で遺憾の意を表明。

https://twitter.com/PodKatz/status/1686034771883773952

日本人の中にも思考停止があったのかもしれません。アメリカだけでなく、日本のマスコミも原爆投下を正面から取り上げることはありませんでした。

「バーベンハイマー騒動」は、単なる炎上劇ではなく、とても深くて暗いものに光を当てることとなりました。