青森の滋味を堪能できる名店:オステリア・エノテカ・ダ・サスィーノ

出口 里佐

出口里佐です。

先週末、銀座で現在公開中の津軽塗をテーマにした映画、「バカ塗りの娘」を観て来ました。職人の世界だけでなく、四季の自然描写が美しい、おすすめの映画です。

本日は、この映画の舞台になっている弘前で、先月ディナーをするためだけにわざわざ宿泊して訪れた、イタリアンレストラン、オステリア・エノテカ・ダ・サスィーノをご紹介します。

弘前は私の故郷にも近く、お気に入りなので、帰省するたびに、何度も母と一緒にこちらのレストランを訪れておりました。今回は、おひとり様で、お店のホームページからネットで予約。

弘前駅からタクシーで10分ほどで到着です。

暖色系の灯りに照らされた看板が目印。ビルの少し階段を登って、エントランス。

この看板が目印。

イタリアンレストランには珍しく、白いテーブルクロスがかけられていて、ラグジュアリーな雰囲気です。壁の片隅には、デンマークの世界的に有名なレストラン、ノーマのレネ・レゼビシェフの直筆メッセージとサインが見えます。2015年に、東京でポップアップレストランを開催した際、食材探しに東北を訪れて、こちらにもいらしたそう。

サスィーノの店内。カウンター前にはサスィーノのラベルのワインがズラリ。
その上の壁にはノーマのレネシェフのサイン。

前菜は5品。

トマトのガスパチョ、自家農園で今朝取れた野菜を使っているそうです。バジルが爽やかに香っていました。

ガスパチョ

噴火湾の毛蟹、トマトを濾した液体にレモングラスの香り付けした泡、カタバミがハート形。フェンネル、なでしこをトッピング。

噴火湾の毛蟹の前菜

シェフが釣ってきた、十三湖の真鯛は皮目だけ炭火焼き。バジルペースト、パプリカのコンフィが添えられ、ルッコラ、スベリヒユがトッピング。スベリヒユとは、田んぼの畦道などに自生しているもので、栄養たっぷりだそう。

笹森シェフが自ら釣り上げた真鯛

金木町の馬肉のカルパッチョにグラナパダーナチーズを削ってトッピング。新鮮な馬肉なので臭みなどは全く無く、柔らかで美味しかったです。

金木町の馬肉のカルパッチョ

クレープに、自家製ブッラータチーズ、発酵バター、炒め玉ねぎ。オーストラリア産黒トリュフを最後にたっぷり。サスィーノは、チーズも作っているのです。

クレープ、ブッラータに黒トリュフ

パスタは2品。

雲丹とモズクのパスタは、雲丹が瑞々しくパスタにモズクとともに絡んでました。写真を今見ても、食べる前からこれは美味しいと分かりますよね。バゲットでお皿に残ったソースをキレイにいただきました。

雲丹とモズクのパスタ

岩木山麓獄きみのラヴィオリに、黒トリュフを削って振りかけてくださいました。獄きみとは、岩木山麓の名産とうもろこしのことで、甘さがあって、特に美味しいのです。

岩木山麓獄きみのラヴィオリ。ここにもたっぷりの黒トリュフ

メインは奥入瀬ガーリックポークに、ビーツのピュレ。ガーリックポークとは、青森県十和田市あたりの奥入瀬で、ガーリックを食べて育った、贅沢な豚だそうです。ほんとうに、ガーリックの味がして、旨みを感じました。ビーツのピュレも良く合っていました。

奥入瀬ガーリックポークとビーツのピュレ

デザートは、青森県産のアーバンデリシャスメロンに、ココナッツアイス、メレンゲ、ミントのグラニテ。お料理だけでも大満足なのに、このデザートも美味し過ぎて、また近いうちに絶対に行きたいなと思わせるものでした。

デザートはアーバンデリシャスメロン、メレンゲ、ココナッツアイス

サスィーノの笹森シェフは、本物にこだわることで個性を出しているのが大きな特徴です。自家農園での野菜の栽培、自家製チーズや生ハムの熟成、烏骨鶏を育てて、その卵をお料理に使い、ぶどうを栽培するところから、ワインも醸造しています。ワインはオンラインショップもありますので、ワインが好きな方はHPをぜひチェックしてみてくださいね。

予約をしたら、当日は、ぜひお腹を空かせて、訪れてみてください。

OSTERIA ENOTECA DA SASINO(オステリア・エノテカ・ダ・サスィーノ)

【耳より観光情報】

弘前駅から、タクシーで20分のところで、田舎館村田んぼアートが観られます。

弘前駅からタクシー20分の田舎館村、田んぼアート。弘前から弘南鉄道でも行けます。
今年は、棟方志功とフェルメール。

春はこのあたりは弘前公園の桜が全国的に有名ですが、夏から秋にかけては、ぜひ田んぼアートもご覧になることをおすすめします。

田舎館村 田んぼアートオフィシャルサイト