ユーチューバーのKAZUYA氏が「日本保守党界隈は結党前から大荒れ」との動画を9月26日にアップしている。その動画のサムネイルには「是々非々が認められない日本保守党界隈」との文字が記されている。
人気ユーチューバーの「闇のクマさん」が、それまでの岸田政権への批判的見解を変えて、擁護に回ったこと、それを認められない日本保守党の百田尚樹氏や有本香氏は「是々非々ではなく、おかしい」というのが、KAZUYA氏が主張したいことのようである。
しかし、日本保守党が是々非々ではないというのは、明らかな誤りだ。
先ず、有本香氏は「闇のクマさん」の件に関して「意見の違いがあっても構いませんが、言ってないことを言ったかのように細かく偽装されたり、「怒られるー」的な小芝居でこちらの印象を悪くするやり方は、違和感大です」とツイートしている(9月26日)。
つまり「闇のクマさん」が岸田政権を肯定的に評価したことが「ダメだ」とか「認められない」と言っている訳ではない。「意見の違いがあっても構いません」という有本氏の文章がそのことを物語っているだろう。
また、百田尚樹氏も「闇のクマさん」に対し「まだ彼を友人と思っている」(9月26日)、「わしは今でも好きやで」(9月25日)とツイートしているのだ。
「(闇のクマさんは)お金たくさんもらったんでしょうね」という確かな根拠なき言説に対しては「私は金じゃないと思う。そんな人じゃない!」と真っ向から否定しているのである(9月26日)。
こうした百田氏や有本氏の言動のどこが「是々非々ではない」「排他的」なのだろうか。
そうであるのに、日本保守党に関しては(未だ結党の集いや党員募集も行っていないのに)、「寛容性がない」「排他的」「是々非々で判断することができない」「右のれいわ」(れいわ新選組)との非難が寄せられているのだ。これは明らかに異常と言うべきだろう。
KAZUYA氏は先述のYouTube動画で、日本保守党界隈は「岸田政権を是々非々で見るという感覚がそもそもあの界隈では求められてないんですよね。百かゼロかです」ともコメントしている。
しかし、百田尚樹氏は昨年7月、岸田首相が原発稼働を表明したことを受けて、今後の「覚醒」を期待しているし「反対勢力に負けないで凄い頑張ったと思う。これは覚醒の第一歩なんじゃないか」とYouTube動画で、首相の決断を評価しているのである。岸田政権のやることなすこと全てに反対していた訳ではないのだ。
また、百田氏は、今は亡き安倍晋三元首相と交流があったが、そうだからと言って、安倍政権の全てを肯定していた訳ではない。
例えば、新型コロナに対する安倍政権の対応を大いに非難したこともあった。人間、交流があるとつい遠慮したり、その人を批判しにくいものだが、百田氏らは違った。だが、それは、人や物事を是々非々で評価しているからこそ、できることであろう。
日本保守党界隈は「是々非々ではない」「排他的」といった「印象操作」や「レッテル張り」は今後も強まってくることだろう。しかし、そうした「印象操作」に負けることなく、日本のために頑張って欲しいと思う。