黒坂岳央です。
年末年始、わずかな期間に大きなイベントが数多く盛り込まれ、誰しもバタバタと走り回る季節である。12月を示す「師走」の由来は諸説あるものの、有力な説の1つに「師が忙しくて走り回るから”師走”」という話がある。そう、12月は忙しい月なのだ。忙しさの反動からか、翌月1月はお正月ボケでのんびり、ゆっくりエンジンがかかるのに時間をかけるという人もいるだろう。
個人的に毎年意識して12月中に必ずやっていることがある。それは「来年やるべきことを年内に1歩進めておく」である。これをやる、やらないで1月をムダに過ごさずに済むと思っている。
来年1月ではなく今年中に始める
「来年1月からはこれをやろう!」誰しも12月中にそうした大目標を立てたがるものである。だが、冷静に考えれば1月はスタートダッシュとしては適切ではない。12月の忙しい時期だからこそ熱意とともに目標を掲げるも、1月はお正月ボケで熱い気持ちは覚めてしまうことが多いのではないだろうか。
だから来年やろうと思っていることは、今年中に必ず「最初の1歩」を踏み出しておくことだ。そうすれば来年もすぐ続きから取り掛かることができる。最初の1歩を踏み出せば次の1歩を続けることは簡単なのに、英会話でも筋トレでも新しい挑戦はとにかく気が重い。結局、重すぎる1歩を先送り先送りにして、2月、3月、そして「まあ区切りのいい4月から」とドンドン始めるのが遅くなる。
たとえば来年から新NISAがスタートするので興味を持っている人も多いだろう。早速1月から始めたいなら、たとえば今年中に証券口座を開いておくとか、新制度について勉強したり投資したい銘柄を研究するなどいくらでも前倒しでできることはあるはずだ。
カレンダーの奴隷になるな
自分が知る限り優秀なビジネスマンで、カレンダーの奴隷になる人は一人も知らない。自分自身、特別優秀な人間ではないが、大学生や社会人になってからはカレンダーや世間的なイベントに乗っかったことはほとんどない。
周囲がクリスマスやお正月休みでのんびり過ごす傍ら、「せっかく得たまとまったこの時間は、勉強や起業活動をしよう」と持ち時間すべてを前進することに当てていたという記憶がある。大学生の頃は元旦は時給が割高になるコールセンター派遣で働き、昼休みは会社から支給されたお正月用のお弁当を食べながら休憩室で勉強をする過ごし方だった。
カレンダーの奴隷にならないメリットの1つに「大衆の逆にチャンスがある」がある。みんながのんびりする連休はどこにでかけても割高かつ混雑しているので、自宅にこもって自己研鑽に励む。1月、2月に休む人は少ないので旅行などはあえてこの時期に出かけるという具合である。
「お正月はゆっくりしよう」というのは大衆の影響を受けている。だが、必ずしもカレンダーや大衆の奴隷になる合理的理由はない。むしろ損をすることのほうが多いのではないだろうか。それなら年末年始、お正月は来年やるべき目標を少しでも先に進むことに使うべきだと思うのだ。
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筆者の場合、育児をしている立場なので年末はおせち料理の買い出しや、子供のためのクリスマス会の準備などでいつも以上に忙しくなり仕事に手が回らなくなる。そうした事情もあり、現時点で早くも来年のための準備に東奔西走している。
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