岸田総理が突如、岸田派(宏池会)を解散させる方針を発表し、永田町に激震が走っています。
会計責任者が立件されるという報道が流れたとはいえ、このタイミングで派閥解散という選択肢を取るとは思ってもいませんでした。
首相が政治改革、そして自らの政権延命に本気であることは間違いないでしょう。おそらく、政治刷新本部の結論が穏当なものになることを見越して、ここで自らが先手を打って議論の流れを変えたのだと思います。
これによって、考えられるシナリオは2つ。
①早期の衆院解散(4月か?)
政治改革の本気度をさらに示すために、正式に派閥を解散&予算を成立させた後「国民に信を問う」と衆議院を解散。
解散の大義としては十分で、もちろん負ける可能性も高いが、踏みとどまれば総裁再選が確実に見えてくる
②党内闘争を乗り越え、新たな力学の中で総裁選勝利を目指す
もはや岸田派の解散によって、同様の問題を抱える安倍派・二階派も解散という流れに巻き込まれることは不可避でしょう。麻生派や茂木派も無傷で済むとは思えません。
となれば、これまで徹頭徹尾「派閥の論理」で行われて結果が左右されてきた自民党総裁は、まったく異なる景色の中で実施されることになります。展開によっては、岸田総理の勝利・再選の可能性も十分です。
派閥解体で自民党内に激震が走る中、火中の栗を拾いにいく人材が多いとも思えず、こちらが岸田総理が思い描くメインシナリオかもしれません。
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ただいずれにしても、派閥解消は自民党にとっては極めて大きな出来事ですが、「政治とカネ」問題の本質ではありません。
自民党内の議論に注視しながら、維新としても抜本的な政治改革案を示し、政治改革の流れをリードしていきたいと思います。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2024年1月18日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。