ニセコに行って思いついた新事業を並べるのでやりたい人はわたしまで

北海道に行ってきたけどタダでは起きない

ひとつ前のブログで北海道のざっくりレポート書きましたが、今の日本は株式市場みても分かるように、グローバルな企業か、インバウンドでヒットしている企業の株が上昇しています。特にインバウンドの影響は、当初予想されていたよりも遥かに大きい波でした。円安ももちろんあるが、野村総研は2023年推計値を5.9兆円と予測していたが2024年は下手したら10兆円くらいいくんじゃないか(願望)の勢いです。

これはソニーファイナンシャルの説明ですが

特に注目すべきは地理的に近接する他のアジア諸国と比べても、日本のインバウンドの回復が顕著である点だ。図表1ではアジアを代表する観光大国のタイ、日本に最も近接する韓国と比較して日本の回復が目立つ。なお、図示していない他の国(シンガポールなど)と比べても同様の結果だ。

これは円安の影響が大きいわけで、このレポートは2024年の1月のもので、円安はそれほど続かないから云々とあるが、円安は以前そのままで、世界各国と比較してもこれだけ通貨安の国はない。痛し痒しですよ。

円安が続くと輸出しているグローバルな企業はいいが、輸入は円安で食品や燃料は騰がるからインフレになる。グローバル企業に勤務していたり、インバウンドの恩恵を受ける仕事は良いが、まったく関係のない中傷零細企業に勤務していたり、インバウンドが来ない飲食は原価高騰で利益が圧迫される。

しかも主要顧客がこれから外出もままならなくなる高齢者層だったり、お金を持っていない層がターゲットだときつくなります。

成田先生も言っていたが

経済が発展してるときは格差が広がる

わけでして

  • 能力の高い人と、低い人
  • 死ぬ気で働ける人と、とにかく楽したい人
  • リスクを取れる人と安定しか求めない人

では、明確に格差が出てきます。格差がある社会はだめな社会だと言う人もいますが、格差がない社会なんて存在しない。

平等な社会というのは「機会均等」な社会であって「結果均等」の社会は逆に努力するものにとっては不平等な社会です。

ということで、株式市場を見ても、輸出力があるか、海外で展開できるグローバルな企業であるか、インバウンドで儲けられる企業が株価が高い。まあはっきりいえば、あなたもこの波に乗れということですよ。

実務的な語学力で稼げる人を育成する

前回のブログにも書いたが、日本一時給が高いニセコでも、海外からの顧客に対応できる能力(語学と接客力)がなければ時給は日本の平均と変わらない。これはつまり

景気が良くなっても能力ややる気が低ければ給料はさほど変わらない

ということだ。いくらインバウンドがたくさんきても「英語が無理」「接客が無理」とか「デスクワークがいい」とか言っていると貧乏なまま。勉強が苦手ならインバウンド向けのホテルや店舗を多く手がける工務店に入るほうがまだ金を稼げる。

で、小樽やニセコを見て回って感じだと、間違いなく英語、中国語を話す人がいる店は客がたくさん来ているし、多国語メニューがないとそもそもその景気に取り残されているという現実がある。しかし現業職の人たちは英語や中国語などどうやって学んで良いのかわからない。お手上げって感じで諦めているか、高い給与で外国人を雇う選択をしているようだ。それならば

  • 自治体や商工会議所主体で外国人を接客できる人材育成をする

というのが一番目のビジネスとして浮上してくる。検索すると店舗での接客を教えるオンライン英会話がいくつかある。こういうところと提携して、「とりあえず店舗で英語で電話予約が取れてメニュー説明ができてオーダーが取れる」だけの人材を促成栽培する。商工会はそこで一定の成績を収めた人材を加盟企業に紹介すれば良い。小樽市や小樽の商工会議所見てもそんなサービスが全くないの。

オンライン外国語をやってる会社はインバウンドが期待できる市長とか町長に直接営業すればいいのに、なにやってんのかなと思うわけです。

  • 多国語でのメニュー作成と予約代行

私がご飯食べてるときも、英語しかできないたぶん香港からの人がやってきて「自分は電話で予約したのですが予約が入っていないんですか」と途方に暮れていた。聞けば近くの別の店。その店のご主人も女将さんも「リザベーションオンリー」を繰り返すだけで割とけんもほろろだった。外国人はホテルのフロントから電話予約をしてもらうケースも多いらしいが、フロントは夕方になるとインバウンドのチェックイン客でてんやわんやのドタバタである。コンシェルジェがいるレベルでないと予約とか頼める雰囲気じゃなかったので自分で食べログで調べて電話したらしい。

インバウンドの需要が大きい自治体の予約代行というかコンシェルジェサービスを一手に引き受ければかなりのチャリンチャリンモデルになると思うのだが、どこにもないようでありました。

インパウンドは何を求めて来るのかのメニュー開発

これもつよく感じたのだが、インバウンドは北海道(もちろん他の地域でも)に何を求めて来るのか。

おそらく北海道ならではの海産物だと思うんですよ。なのにその専門店がない。もちろん函館や豊洲に行けばあると思うのだが、あんなにでかくなくていい。個人でやるようなスタートアップでも、もっとできることはあるんじゃないかと強く思った。


ニセコではオージー女子の500円玉くらいのミニドーナツ12個で1000円の屋台で飛ぶように売れていた。普通にスーパーなら350円くらいでしょう。これは台湾の屋台で見かけた巨大なたこ焼き(?)だが、こんな感じの鉄板を鉄工所に頼んで作ってもらって

  • 北海道ミズダコ
  • ホタテ
  • アマエビ
  • 鹿肉

どでかの北海道海鮮焼き!ひとつ1000円 絶対売れるよ!!!

フランチャイズにするべし!日本各地でそこの名産入れればいいじゃん。

Twitterにポストしたらわたしの元塾生の稚内の相沢食料百貨店さんが速攻で食いついて鉄工所に行ってきます!!っていってたから、気になる人は相談してください。

北海道ならこういうマイカ(スルメイカ)の丸揚げもうけると思うよ。以下は安いときに買って冷凍できるし。

今ある料理じゃなくて、インバウンドに向けたメニューを開発して多国語対応すればいいだけなんです。インバウンドの人たちはなにを楽しみにくるのか。すでに大繁盛して儲かってるお店は良いけど、いまは飲食店は厳しいときです。インバウンドに降りきってTripAdviserとInstagramで名所を創ることはそれほど難しくないと思うんですよ。

ほかにもアイデアはたくさん浮かんだけど書き切れない。YouTubeで喋りまくろうかなと思います。


編集部より:この記事は永江一石氏のブログ「More Access,More Fun!」2024年2月27日の記事より転載させていただきました。