全日本病院協会の『病院のあり方に関する報告書』の想定される2040年の世界が話題になっています。今の医療介護を維持しようとすると、2040年には全就業者の約1/5が医療介護従事者になり、その傾向はさらに強まるということだそうです。
衝撃的な推計です。今の医療介護を維持すれば、2040年には全就業者の1/5が医療介護従事者になるとの事。2040年で1/5なら、2060年には1/3に達するでしょう。金は刷れても人は増えません。「高齢者医療を削るな」と叫ぶ人は、こんな未来を望んでいるのです。彼らこそ今さえ良ければよい自己中な人達です pic.twitter.com/p43SIQfaMC
— ちゃん社長 (@Malaysiachansan) March 11, 2024
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これから医療介護事業が日本最大の産業になります。
医療費だけで50兆円を超えて自動車産業を上回る増加ですが、介護費の急増が顕著ですね。
これら費用を現役世代の賦課方式でやっていけるのかという問題と、労働者不足の問題も含めて制度を持続維持していけるのか。
2040年なんて直ぐに来ますからね。 pic.twitter.com/wXSLV7EB1c— Tomy😃 (@TMT69J) March 12, 2024
お金も大事ですが、お金の問題だけではなくなってきました。
MМTカルトは「金は刷れば良い」と妄言を吐きます。ただ彼らは労働力という制約条件を無視しています。少子高齢化が進む中で、医療介護従事者の人数が増えるほど、製造業など国の成長エンジンとなる産業に割ける人数が減ります。結局彼らが望むのは、老人とそれを世話する人だらけの社会です。最悪です
— ちゃん社長 (@Malaysiachansan) March 11, 2024
しかし、現時点ですでに人材確保ができてきません。
23年度の介護費用は13.8兆円と2000年度から4倍に増えた。25年に必要な介護職員は243万人だが、22年度は6万人以上が離職し、退職者が就職者をはじめて上回った。現在の介護サービスを維持するのはもう不可能と認めるところから始めるしかないのでは。
— 橘 玲 (@ak_tch) January 23, 2024
退職する理由もとてもよくわかります。
訪問介護を提供するヘルパーの有効求人倍率は、2022年度で15.53だ。ヘルパー不足がいかに深刻かがよく分かる。
ヘルパーの年齢も高い。平均年齢は54.4歳で、約4分の1が65歳以上だ。腰痛などのために退職する人が多い。— 野口悠紀雄 (@yukionoguchi10) March 12, 2024
介護に関しては、デジタル化と相性が非常に悪いです。DX化、AI化で余ったホワイトカラーを回すしかありませんが、わが国の雇用の流動性は低いです。
その通りです。ただ問題なのは、介護は機械化と相性が悪い点です。これは身内を介護した事があれば分かりますが、風呂に入れる、トイレの世話をする、オムツを変える、小さく刻んで食べさせる、話を聞く…これらは機械では困難です。ここに過度の人的リソースが割かれるなら、日本の未来は暗いでしょう
— ちゃん社長 (@Malaysiachansan) March 12, 2024
人材不足でも介護施設への要求はどんどん高まっています。
しかし、健康保険だけでなく介護保険ももはや保険制度の体をなしていません。
介護は今でもほとんど1割負担。今の受給者のほとんどは保険料を払っていないので、支給の大部分は税金だ。国営福祉事業を保険と称しているだけ。 https://t.co/0OF9tMvEJd
— 池田信夫 (@ikedanob) February 5, 2024
介護業界の生産性は低いです。そして低い賃金では必要な介護人材は確保できませんし、官製市場なので生産性を上げるのはさらに難しいです。
介護施設等では、労働力の不足が深刻な問題になる。すでに深刻な問題になっているが、これがさらに進む可能性がある。どうしたら賃金を引き上げられるかが、大きな課題だ。
— 野口悠紀雄 (@yukionoguchi10) January 9, 2023
医療・福祉産業が成長したところで、われわれが普通イメージするような消費や投資が増えるわけではない。それによって日本の輸出が増えるわけでもないし、日常生活が豊かになるわけでもない。こうした意味で、他の産業とは性質が大きく異なるのだ。そのような産業が日本最大の産業となる。だから、日本経済の姿は、これまでのものとは異質のものにならざるをえない。
要するに税金も公務員も余りまくってるんですよ。どんどん積み重なっていく実効性の無い子育て支援策も経済産業省による町の書店振興も根っこは同じ。増やしたら増えた分だけ使われるからいつまでも足りない足りない言うだけです。
— ののわ (@nonowa_keizai) March 12, 2024
日本の将来は市場を通じない経済活動が拡大しますが、こんな経済が成り立つのでしょうか。