付き合ってはいけない人、付き合うべき人

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仕事でも投資でも付き合ってはいけない2つのタイプの人たちがいます。

1つは正しい情報や正確な知識を持たない人です。

本人に悪気が無くても、誤った情報や不正確なインプットを受けてしまうことになります。

そのような人と付き合わないためには、自分自身で事実関係を確認できる方法を持つことです。例えば、情報の発信元である一次情報にアクセスできれば、伝聞によって曲解された情報の間違えを指摘できます。また、別のルートで情報の確認ができれば、セカンドオピニオンによって真偽をチェックすることも可能です。

もう1つは悪意を持って近寄ってくる人です。

ビジネスとはそもそもお互いの利害を調整することで成り立つものです。決まったパイを奪い合うのが基本ですから、こちらの利益が大きくなれば、相手の利益が小さくなるという利益相反関係になることが多いのです。

悪質な人になると、相手からすべての利益を奪い取ろうとする人まで出てきます。極端な例ですが、詐欺や窃盗をする人はある意味自分の利益だけを優先した結果、相手がどうなっても良いと思っている人なのです。

どんなタイプの人と付き合ってはいけない人がわかっていても、実際に誰と付き合うかを判断するのは簡単ではありません。

昨日大きなニュースになった事件のように、お付き合いした当初は信頼できるパートナーであっても、人は変わってしまうことがあるからです。

以前教えてもらった人を選ぶ知恵は、ビジネスで何かを成し遂げた成功者の中の「欲のない年寄り」と付き合えというものです。

これまでの人生で何かを成し遂げた人には、必ずその理由があります。努力や才能だけではなく、時代の流れに対応する適応力や人の心をつかむコミュニケーション能力など・・・。

そのような成功者もシニア世代になると、自分の利益を拡大したいという欲望より相手に対する貢献を大切にするようになります。

つまり、経済的な成功を手に入れた年寄りは、私利私欲よりも他人の幸福を考えるようになるのです。

そんな私心の無い人たちと付き合うことで、騙されたり搾取されたりすることなく、多くの学びを得ることができます。

私も還暦を迎え、そろそろ煩悩が消えて「欲のない年寄り」になりつつあります。自分の経済的な利益ばかりを考えるのではなく、自分の周りにいる人たちの成長や成功をサポートし、経済的にも支援する。その中に自分の人生の喜びが見いだせるような気がしています。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年3月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。