GWの伊豆を天空から見下ろす:小室山リッジウォーク

今年のゴールデンウイークは前半3連休、後半4連休とはっきりわかれましたね。わたしは暦通りに出社しましたが、うちの社員の中には中三日の出勤日をすべて休んで10連休にした社員もいました。さぞ休みを満喫していることでしょう。有給が取りやすくなることはいいことです。

わたしは5月下旬ごろから取材など外出が多くなるためゴールデンウイークは軽めの移動に留めています。ただそうはいってもいい天気に恵まれると出かけたくなるのがお出かけ大好き人間の悲しい性。車に乗って伊豆方面に出かけました。

やってきたのは伊東市にある「小室山公園」。2、3月に何度か伊豆に行ったのですがそのとき寄りたかったものの時間切れで寄れなかった場所。ちょうどつつじがきれいな時期ということもあって寄ることにしたのです。

大室山
Wikipediaより

さて、伊豆で「〇室山」といえばこちらの山が有名だと思います、大室山。お茶碗をひっくり返したようなきれいな形をした山で毎年2月に山焼きをすることからこの時期は若葉が茂り鮮やかな緑色の山肌が春の伊豆を爽やかに彩ってくれます。

かつて島だった伊豆半島は本州に衝突後、今も本州を押し上げていますが、その力に負けて半島のいたるところに亀裂ができています。その亀裂部分からマグマが噴出して山ができるのですが、大室山は4000年ほど前に噴火してできたもの。一度の噴火でできた火山であり単成火山といいます。その噴火の際に噴出したスコリアと呼ばれる比較的軽い石が無数に堆積してできました。ここでは一度しか噴火しなかったため大室山は今もこのようなきれいな形を保っています。

大室山と同じ理屈でできた単成火山がこの周辺にはいくつもあり、小室山もその一つです。本当はこの大室山にも登ってみたかったのですが、Xを確認したところリフトの待ち時間は3時間!さすが人気の観光スポット。そしてゴールデンウイークの伊豆をなめていました。今回はあきらめ小室山だけに登ることにします。

小室山も大室山同様山頂からの景色が美しい場所ですが、ツツジも有名な場所でゴールデンウイークはまさに花盛りでした。大小様々な大きさのツツジが花を咲かせています。

ツツジ園を歩いていくと向こうに見えるのが小室山の山頂に登るリフト。今日は天気も良く乗っていて気持ちよさそうです。乗り場に行くと長い行列ができており、1時間ほど待ってリフトに乗ります。

どんな景色に出会えるでしょうか…?!

山頂に到着しました。小室山リッジウォーク「MISORA」と名付けられたこの場所は、ウッドデッキが環状になっていて伊豆の海を眺めながら一周することができます。

手前に見えるのは手石島。その向こうに神奈川県・真鶴半島を眺めることができます。

南西方向に目を移すと先ほど紹介した大室山が望めます。あの山の麓には3時間超のリフト待ちをする人の行列が…いや、考えるのをはやめましょう。

山頂にはカフェ321がありました。ここも割と列が長かったので利用はしませんでしたが、レモンソーダを片手にウッドデッキを歩く人が多く見受けられました。車で来たので飲めませんがクラフトビールも人気のようですよ!

北西の方にはわずかですが富士山を望むこともできました。なぜかこの方角に電波塔が建っているのでそれをかわしながらの撮影です。麓の方は雲がかかってしまっていましたが雪を頂いた山頂は控えめに顔をのぞかせてくれました。

ただ一周回るだけであれば5分もあれば回れてしまいますが、春風を感じながら海や大室山、富士山などの見どころをゆっくり眺めて歩いてゆっくり長閑な時間を過ごしたい場所です。

ツツジの季節が過ぎ、ゴールデンウイークが終われば若干空いてくると思います。山上からの伊豆の絶景を眺めに小室山、一度足を運んでみてはいかがでしょうか。


編集部より:この記事はトラベルライターのミヤコカエデ氏のnote 2024年5月3日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はミヤコカエデ氏のnoteをご覧ください。