旧宮家からの養子案は難解だが現実的で完璧な提案だ

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皇位継承問題で話題になっている旧宮家からの養子問題について、プレジデントオンライン夕刊フジに解説を書いたので、ぜひ、読んでいただきたい。

なお、国会での議論や皇室の実務と関係ない世界では、「愛子さまを天皇に」という人もいるが、それは今回の議論の対象にはなっていない。

なにしろ上皇陛下の退位に伴う皇室典範特例法で、秋篠宮殿下を皇嗣殿下とし、皇太子と同じに扱うことを決め、天皇即位の際の三種の神器に対応するともいえる「壺切りの剣」を引き継ぐ皇嗣礼も実施し、英国王戴冠式に出席してお披露目もすんでいる。

また、悠仁さまが、心身ともに健やかにお育ちになり、帝王教育も順調に進んでいる中で、現実的な選択とはいえまい。

英国などで王位継承原則を変えているが、すでに生まれた子については変更しないのが国際常識である。皇位継承問題を論じながら、世界各国の制度についての知識が乏しい人が多いのは残念だ。

いま議論されているのは、「愛子天皇」の是非ではない。いま提案されている2案は、女系継承の可能性も全面的には否定しないにせよ、旧宮家による男系継承の道を確実に確保するものだ。ここでは、男系派の人を念頭に、女系派の旧宮家養子案への反対にどう反論すべきか説明したい。

立憲民主党の主張で一番悪質なのは、一度皇族でなくなった人の子孫の皇族復帰を憲法違反として根絶したがっていることだ。

女系派は「悠仁さま、佳子さま、愛子さまの女系子孫にも皇位継承権を認めたら皇統は維持できる」と言うが、何世代か後には断絶している可能性が何割かある。それでは、天皇制廃絶となってしまう。女系を認める場合でも旧宮家の復帰も必要なのだ。

「伏見宮家系の旧宮家は現皇室から遠すぎる」と言うが、幕末や明治にも常に皇位継承候補として扱われていたし、北白川・朝香・竹田・東久邇の各家は明治天皇の、東久邇家はさらに昭和天皇の女系子孫という補強材料がある。

「民間人をいきなり天皇にするのは無理がある」という意見もある。ただ、天皇になるとすれば養子になる本人でなく、悠仁さまの子とか孫の世代であって、生まれながらの皇族になる。

また、「希望者はいるのか」と言う人がいるが、旧宮家の人々の最大公約数的意見は、「自分たちが希望する話でないが、頼まれたら最終的にはお受けするしかない」ということである。

「どうして旧宮家の復活でなく、皇族の養子なのか」といえば、民法との整合性もあるが、年齢、家庭状況、本人の資質や意向、そして現皇族との血縁の近さなどを総合的に考慮して選ぶということだ。これで困った人は排除できるのだ。