体調がよくなると、どうでもいいと思っていたことに腹が立ってくる。インフレ率が2〜3%と言われているが、果物好きの私には桁が違うのではという感覚だ。小玉スイカも桃も温室ミカンも2年ほど前の1.5〜2倍になっているのでは?
東京知事選挙でも、メディアは公約を後出しじゃんけんした方が有利だとか囃し立てている。「神宮の森の再開発を論点にする」そうだが、何年か前の築地移転を思い出す。朝から夕方までの情報番組は、まるで金太郎飴のように同じだ。メディアの劣化か、国の劣化か、どちらが先かわからないが、急速に劣化が進んでいる。
ウクライナ支援に大きな予算をつぎ込んでいくようだが、まるでアメリカ合衆国のポチだ。湾岸戦争時に自衛隊を派遣する代わりに大金を出したのを思い出させるような状況だ。いつでも引き出せるアメリカの財布だ。しかし、この支援は国会でいつどのように議論されたのか?数千万円の議論に時間を費やしている間に、数兆円単位の復興支援が決められている。
スーパーマーケットに行くたびにあまりに高い果物の価格に手がすくみ、安売りスーパーに向かって安い果物を買うが、リンゴは甘くないし、デコポンも酸っぱいし、バナナもおいしくない。米はふるさと納税の返礼品でもらっているので最近の価格は知らないが、メディアで見る限り高くなっているようだ。千円を超える白菜などありえない価格だ。政治はどこをみているのか、スーパーに行くたびに疑問が湧いてくる。
国レベルでも、都道府県単位でも、結局選挙対策は単なる目先の人気取り施策で、耳障りのいいことしか口にしない。いい加減な口先だけの医師に騙されて、病気を悪化させる患者のように、この国は甘い言葉による危険なポピュリズムに冒されている。
大きなデータセンターを構築すると多くの企業が必死になっているが、大きな課題はICチップと電気の供給量だそうだ。国外に拠点を置いていた企業が戻ろうと思っても、電気代の高騰だけでなく、供給量不足に直面しているようだ。
原発は危険だからダメ、CO2削減のために化石燃料はダメと言っていては国が回っていかない危機的な状況が、どこかで議論されているのか?農業従事者が高齢化し、労働力不足も深刻化している。そして、温暖化の影響も大きい。農作物の自給率を上げなければ、一たび紛争が起きれば、日本はお手上げだ。
馬鹿メディアもいい加減に目を覚まさないか!
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編集部より:この記事は、医学者、中村祐輔氏のブログ「中村祐輔のこれでいいのか日本の医療」2024年6月16日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。