黒坂岳央です。
サイゼリヤ元社長の堀埜一成氏がYouTube動画Pivotの中で「負けない戦略」を話したことが話題を呼んでいる。「自分が競合に勝ちたい気持ちが先行すると、お客様から目が離れる。そうではなく負けない戦略こそが大事」という趣旨の話だ。
これは忘れがちな視点を思い出させてくれる話だ。人間関係でも仕事でも「相手に勝ちたい」という気持ちが生まれると、自分の軸がブレて本来目指していた方向を間違えるということが起こり得る。
競争から降りる生き方
我々は生まれた時から、否応なく他者を意識する社会を生きている。学校では学力を、会社では出世や収入を、独立してもライバルと比べられる。そんな競争社会を降り、他人と競わない…いやそもそも見ない生き方ができるなら大変理想的である。現在の自分はそれを意識するようにしている。
仕事では他者を参考にしても競争の対象と考えない。真に目を向けるべきは顧客ニーズだけである。他者に勝って仕事がうまくいく保証はまったくないが、顧客ニーズをつかめば確実に仕事はうまくいくのだ。
ライバルは勝手に脱落していく
ビジネスは鉄棒にぶら下がり耐久レースと似ている。誰が最初に鉄棒から手を離すのか?どれだけ辛くても必死に堪えるという誰もが子どもの頃に経験を持つゲームだ。
鉄棒ぶら下がりゲームの本質は自分との戦いである。自分が他者に勝つために働きかけられることはなにもない。ただただ、じっと耐えるだけである。そうすると自然にライバルは一人、また一人と脱落していく。最後まで生き残れば自然に勝者になる。
飲食店でもYouTuberでも本質は同じだ。諦めて手を離した人から市場を降りる。顧客の方だけを見てしつこく仕事を続けていけば、いつか老舗プレーヤーとして認知されるときが来るのだ。
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仕事はライバルを意識しない方がうまくいく。ライバルに勝とうと考えると顧客を置き去りにしてしまい、自分なりのテイストが変わってしまう。顧客はそれを求めてはいないのだ。
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