愛子さまに対し贔屓の引き倒しをする人びと

「愛子天皇」よりずっと現実的…「愛子さまが大活躍される未来」のために国民がすべきこと成年を迎える悠仁さまは「未来の天皇」としてスタート』という記事をPRESIDENT Onlineに書いたのでご覧頂きたい。

「愛子天皇」よりずっと現実的…「愛子さまが大活躍される未来」のために国民がすべきこと 成年を迎える悠仁さまは「未来の天皇」としてスタート
2024年は4月に愛子さまが日本赤十字に就職され、悠仁さまが9月に18歳の成年を迎えられるという、皇室にとって節目の年だ。評論家の八幡和郎さんは「佳子さまを含めた若い世代の皇族3人に対しては、世間の評価が乱高下している。成年皇族としてそれぞれの立場でご活躍できるよう、国民が後押しすることが望まれる」という――。

愛子さまのこれまでの歩みは、『系図でたどる日本の皇族(TJMOOK)』でも書いたが、愛子さまを天皇にといっている人は、いったい、どのような象徴天皇像を思いえがいているのかさっぱり分からない。

大学にもほとんど通学されないまま卒業してしまわれたし、清子さま、眞子さま、佳子さまが未成年のときから始められた単独公務は、いまだ開始されていない(展覧会見学をもって単独公務開始というのは無理がある)。

天皇皇后両陛下と愛子内親王 宮内庁インスタグラムより

これでは、象徴天皇としての忙しい公務をお願いできるのだろうか。少なくとも、いまのところは、決められたことを時間通り忙しくこなしていき、誰にでも分け隔てなく接するのがお好きなようには見えない。

どうしてこうなったかといえば、愛子さまが世間に向かって一歩前に出ることを一部の人々の迎合が邪魔してきたからだと思う。

大学に登校されないことについて陛下は天皇誕生日の記者会見で2回にわたって、学生時代に勉学のみならず友人たちと過ごすことの重要性について思い切って言葉を尽くして語られた。

わざわざ陛下がそのような願いを語られたのは、国民にも愛子さまに勇気を持って登校するように応援してほしかったのだと思った。しかし、マスメディアは、その勇を鼓して語られたお言葉すら不思議なほど目立たないような形でしか報道せず、国民の大半は知らないままだった。

逆に「ご両親である両陛下に新型コロナを感染させまいとする素晴らしい親孝行」と褒めた人がいたが、学生が登校することは親不孝なのか。心配なら、皇居は広いから、ご両親との接触を減らすのも容易だった。

そこで、陛下は、学習院大学で彬子女王の肝いりで開かれた故三笠宮殿下の回顧展に愛子さまをお連れになった。これが、1年生時にオリエンテーションで登校されたのち2年ぶりのキャンパス訪問となり、徐々に登校回数を増やすきっかけになった。

私はやはり、天皇になるとか以前に、愛子さまが単独公務を本格的に開始されるなど、活動の幅を広げるように世論も応援し促すべきだと思う。

そして、結婚後も単独で皇室に残れるという案は、ご結婚の条件を飛躍的に広げる。現在のように普通に『お嫁入り』するのは、婚家にとって荷が重い。よほどの富豪でないと苦しい。黒田清子さまの場合でも、だから難航した。

一方、結婚相手が皇族になるのは、小室圭氏のような野心家でないと普通は嫌がる。それはそれはもはや婿養子だから、それがゆえに嫌な人も多い。

それに対して、いま検討されている案では、赤坂御用地のなかに住居はもらえて、愛子さまには最高限度3000万円の無税の手当が付き、結婚相手は、普通に働いたらいい。姓はおわば夫婦別姓みたいなものだ。

夫が政治家やタレントになったらどうするかとか、野田佳彦氏はいっているが、結婚の時にそういうことはしないと約束させたらいいし、もし政治家にでもなったら、配偶者は厳密に皇室とのお付き合いの場にでるのは遠慮してもらうとか、赤坂御用地から出ていただくとかすればいいことだ。制度としては可能だとかいったら何もできなくなる。