健保連による各健保組合のレセプト(診療報酬明細書)の分析結果が話題になっています。1カ月の医療費の請求が1000万円以上のものが23年度は2156件となり、19年度と比べて2.5倍に激増したことが衝撃をもって受け止められています。
高額薬で膨らむ医療費 月1000万円以上請求、4年で2.5倍https://t.co/CcMiELyv3p
— 日本経済新聞 電子版(日経電子版) (@nikkei) October 3, 2024
2023年度の健保連の経常収支は1367億円の赤字で、加盟組合の半数以上が赤字となっていますが、後期高齢者の自己負担1割による需要誘発だけでなく、新薬や高額医薬品の導入が財政を圧迫していることが大きな原因となっています。今後も高齢化や新薬の増加で収支が加速度的に悪化する可能性があります。
わずか2000人で年間4000億円も使っている計算になります。
穴の空いたバケツが更に。
月1000万円以上の高額の医療費が急増しています。
わずか2000人で、年間4000億円もの公金を溶かしている計算です。
天井がありません。これを支え続けるのでしょうか? https://t.co/Zmxl8TyKww— サトウヒロシ🐰男子の本懐 (@satobtc) October 4, 2024
少子高齢化時代における過剰医療は深刻な問題です。
多子時代の医療保険制度が少子高齢社会に合う訳ないという話。高齢者への『尊厳なき過剰医療』を減らすべきだ。高額医薬品は普及増により安価誘導すべし。 https://t.co/PCCTXtug5B
高額薬で膨らむ医療費 月1000万円以上請求、4年で2.5倍
運営継続難しい健保組合増えてる。高額医薬品普及も財政圧迫… pic.twitter.com/Xq0WeVIGbT— 石川和男(政策アナリスト) (@kazuo_ishikawa) October 4, 2024
近年、高額な治療薬が保険適用になっています。
参照:高額な年間480万円のアルツハイマー病治療薬「ドナネマブ」が保険適用に アゴラ
そのために薬価を下げ過ぎられたジェネリック医薬品(後発薬)が品質管理ができずに出荷停止になっています。必要な薬剤が深刻な供給不足に陥っているそうです。
参照:ジェネリック医薬品が深刻な供給不足に:薬価が下がったのは誰のせい? アゴラ
薬価を抑えるためのしわ寄せは抗生物質や麻酔薬などにまで及んでいます。
抗生物質や様々な薬が不足していることは知っていたけれど、麻酔薬もですか。こうなってくると、戦時治療でひどい目にあいますね。薬の安全保障の記事を一時期ずっと書いていたけれど、またそっちも追わないといけないかもしれないね。 https://t.co/lutNRZybjk
— 小笠原理恵 (@RieOgaWEB) October 3, 2024
高額療養費制度も国家を揺るがす制度になりつつあります。これでは全く「保険」の体を成していません。
高額療養費制度について説明するのが、とても辛い。
後期高齢者は自己負担8000円 or 15000円で最高級医療受け放題(他の優遇で無料の世帯も少なくない)。予後を少し延長するかしないか程度の効果しかない、超高額な手術•抗癌剤•生物学的製剤•認知症薬…… https://t.co/bj2ICZGgtO pic.twitter.com/1LU3WasYXC
— くず (@premiumrarara) August 3, 2024
健保連は、増大する医療費や高額な医薬品の普及により財政が圧迫されていると訴えていますが、なぜ制度を変えることはできないのでしょうか。
【新着記事】アゴラ編集部: 健保組合の半分が赤字で「高齢者も窓口負担を3割に」と要望 https://t.co/N0gLKB1tLd #アゴラ
— アゴラ (@agora_japan) October 3, 2024
勘違いしている人が多いが、3割負担にしても延命治療などの高額医療費はほとんど減らない。500万円の心臓手術でも、高額療養費制度で自己負担は2.5万円。
3割負担にするのは、日常的な風邪や花粉症で病院に行くサロン患者をなくすため。 https://t.co/9SiznwYAQX— 池田信夫 (@ikedanob) March 7, 2024
バケツに穴が開いているのにも関わらず日本人だけでなく外国人も高額療養費制度が利用できるという大盤振る舞いです。
国保は3ヶ月以上滞在する外国人は強制加入だから、月5000円で高度医療を受けられる日本の医療がねらわれる。特に家族を連れてきて高額療養費制度を悪用するケースが多い。 https://t.co/9Mx6E9oqBU
— 池田信夫 (@ikedanob) January 15, 2024
石破政権も社会保障改革を急務としており、高齢者負担の見直しや、後発医薬品の普及が課題とされていますが、肝心な点は自民党総裁選でも焦点になりませんでした。
全世代医療費自己負担31%にしましょう。
高額療養費上限も1%増やしましょう。それだけで公費負担は1%減ります。
医療需要自体も少し減るでしょう。
1%でも年間4500億円です。
全世代で小さくコツコツ積み重ねていけば良い気がしてきました。— 東徹 21世紀の精神科医 21st century psychiatrist (@21st_Psychiatry) September 9, 2024
今まさに国民一人ひとりの意識が問われています・・・。
この衝撃的なグラフは、どういう影響を与えるかというと、「だったら私ももっと使おう」となる。
そういう人が1人いたら、「だったら控えよう」という100人の給付費を凌駕する。
高額医療費制度は、医療の進歩に伴い医療給付費が青天井になるのは目に見えてる。 https://t.co/vHp0HS7pEk
— ららら らー (@LaLaLanLanLan) October 4, 2024