トランプ氏、台湾有事なら中国に200%の関税:軍事介入には言及せず

ドナルド・トランプ前大統領がウォール・ストリート・ジャーナル紙とのインタビューで、中国が台湾を侵攻した場合、巨額の関税で報復することを示唆しました。

トランプ氏は具体例として150%〜20%の関税を中国に対して課す可能性があることに言及しました。しかし、軍事侵攻に対する報復としては弱いのではないかと指摘する識者もいます。

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もし中国が台湾を侵略したらトランプはどうするだろうか?

同氏はウォール・ストリート・ジャーナル紙にこう語った。

「もし台湾に行くなら、申し訳ないが、150%から200%の税金を課すつもりだ」

それでおしまい?

第一次トランプ政権は軍事力の行使に消極的であり、実力行使をした場合でも局地的な範囲に留まるという特徴がありました。

トランプ氏インスタグラムより

例えば、トランプ政権は2017年にシリアの軍事施設への攻撃、2020年にはイランの司令官を暗殺を実行しました。しかし、これら以外の軍事行動を含め、トランプ政権は非常に限定的な攻撃範囲を設定していました。

トランプ政権は全く軍事介入を行わなかったわけではありませんが、大規模な戦争に見舞われなかったことは事実です。

トランプ政権下での比較的安定した国際情勢とは違い、バイデン政権が発足してからウクライナ戦争と中東全域を巻き込みつつあるガザ戦争が勃発しています。

民主党政権が新たな戦争を抑止できなったことにより、かえって「戦争を起こさなかった」トランプ氏の手腕に期待が集まっています。

トランプ氏はウクライナ戦争を「24時間以内」に終わらせることを公約にしています。この主張は民主党によって国際社会の均衡が崩れており、自分が再選すればそれを回復することができるという自負が込められています。

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しかし、トランプ氏の発言は選挙期間中のリップサービスの側面があることを差し引いて考える必要があります。また、トランプ氏は性格上、関心が余りない話題については政策的立場を頻繁に変える傾向があることもあります。

一方、貿易問題で米国が劣勢に立たされているというトランプ氏の認識は1980年代から一貫しています。

トランプ氏の返答は口語的だが、完全に筋が通っている。「自由貿易」絶対主義は戦略的に愚かだ。ハミルトンを読んだことがあるだろう?また、トランプ氏が貿易戦略と中国(およびその他)について語り始めたのは1980年代だった。

実際の台湾有事の際に米国がどのように対応するかは、その時のトランプ氏の気分、同氏の国際情勢認識、そして誰がトランプ政権入りしているのか、といった様々な変数によって決まります。

米国大統領選の投開票まで残り20日を切っています。