YouTubeチャンネル「ハック大学」を通じて、ビジネスマンに役立つ情報を発信しているハック大学・ぺそ氏に、上司との関わり合い方について聞きました。
「行動が結果を変える ハック大学式 最強の仕事術」(ハック大学 ぺそ 著)
[本書の評価]★★★★(80点)
【評価のレべリング】※ 標準点(合格点)を60点に設定。
★★★★★「レベル5!家宝として置いておきたい本」90点~100点
★★★★ 「レベル4!期待を大きく上回った本」80点~90点未満
★★★ 「レベル3!期待を裏切らない本」70点~80点未満
★★ 「レベル2!読んでも損は無い本」60点~70点未満
★ 「レベル1!評価が難しい本」50点~60点未満
デキない上司の動かし方
会社にいると「人事異動」は必ず訪れます。自分が異動するだけでなく上司が異動して来ることもあります。ハズレを引いた場合、どのように動けばよいのでしょうか。
「恐らく、『うわあ最悪だ』とネガティブな感情を抱いてしまいますよね。でも、そういった局面に出合ったら、『めちゃくちゃチャンス』と捉えましょう。なぜチャンスなのか、どのように動くことが正しいのか見ていきます」(ハック大学・ぺそ氏)
「まず、上司は部下が救い、使い倒すものだと考えましょう。救った上で使い倒します。これは、上から目線でコミュニケーションをするというようなものではありません。具体的に『救う』というのは上司の長所、短所を見抜いて、適切な形で補助するといったものです」(同)
上司が営業やプレゼンの能力が高く、データや数字に弱い場合、あなたはそこを補完する役割分担を構築するだけのこと。あなたはプレゼン資料のデータを集めて、プレゼンのストーリーを作成することが求められます。
プレゼン前には上司にインプットすることが大切です。「なぜ、この数値を使うのか」「この質問にはこのデータ」などの想定問答集を事前に作成しておけば、鬼に金棒です。
嫌な上司ほど毎日声をかける
デキない上司に限らず、仕事をしていれば、必ず、ミスやトラブルは発生するものです。トラブルが発生した際、責任をかぶせてくるのは上司です。上司から責任をどのようにかぶるかが評価の分かれ目になります。
筆者なら、その上司を自分の味方にしてしまおうと考えます。たとえば、上司になる人物は何かしら過去の栄光、いわば武勇伝があります。その武勇伝をわざと聞くことで上司の評価を上げるテクニックもあります。ただし、いきなり、「武勇伝を聞かせてください!」とお願いするのでは芸がありません。私ならこう聞きます。
「部長! 実はここ数カ月、ブラック物産に営業を仕掛けていたんですが、もうちょっとのところで商談が不成立になってしまいました。部長は営業のスペシャリストと専務が言っていたのを小耳にはさんだのですが、今後の参考のために若い頃の営業列伝をお聞かせいただけませんか?」
ポイントは上司よりも上位の役職者が上司を褒めていたことをさりげなく伝え、さらに、自分自身の「今後のため」に上司の武勇伝を参考にしたいと伝えている点です。
会社組織の中で上司に反目しても、まったくいいことはありません。逆境をチャンスに変え、どんどん成果を上げていきましょう。
尾藤 克之(コラムニスト・著述家)
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2年振りに22冊目の本を出版しました。
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