読売新聞代表取締役主筆・渡辺恒雄氏が死去

読売新聞グループ本社代表取締役主筆で、日本の新聞界を代表する渡辺恒雄氏が12月19日、肺炎のため東京都内の病院で98歳で逝去しました。

渡辺氏は、日本の新聞記者・実業家として、読売新聞グループ本社の代表取締役主筆を務めました。「ナベツネ」の愛称で広く知られ、メディア界や政界、スポーツ界に多大な影響を与えました。

1926年東京都杉並区出身。開成中学校、旧制東京高等学校を経て、東京帝国大学文学部哲学科に進学しました。在学中、第二次世界大戦の終戦を迎え、終戦後は日本共産党に一時入党するなど、学生運動にも関与しました。

1950年、読売新聞社に入社。政治記者として頭角を現し、ワシントン支局長、編集局総務兼政治部長、専務取締役主筆兼論説委員長などを歴任しました。1991年には代表取締役社長・主筆に就任し、読売新聞の発行部数を世界一に押し上げるなど、経営者としても卓越した手腕を発揮しました。1996年から読売ジャイアンツのオーナーを務め、とくにプロ野球界においても強い影響力を持ちました。

渡辺氏は読売新聞の主筆として政治に対して強い影響力を持ちました。晩年に出版された書籍「独占告白 渡辺恒雄 戦後政治はこうして作られた」(新潮社)と出演したNHKスペシャル「渡辺恒雄~戦後政治はこうして作られた」はとくに話題となりました。


独占告白 渡辺恒雄 戦後政治はこうして作られた

渡辺恒雄氏 NHKより