実際のインタビューではこういうことも言っていた。
岩屋毅外務大臣『中国が物凄いスピードで軍拡してきたのは事実、周辺に大きな影響』
岩屋毅外務大臣 『中国、物凄いスピードで軍拡をされてきたことは事実ですよね❓それが正直申し上げるとかなり周辺に大きな影響を与えていると思いますよ。』… pic.twitter.com/OIBWCY3eTX
— Nathan(ねーさん) (@Nathankirinoha) January 2, 2025
岩屋毅外務大臣が『中国が物凄いスピードで軍拡してきたのは事実、周辺に大きな影響』と中国メディアの取材に応えていました。
岩屋 中国が脅威っていうんじゃないですけれども、中国、物凄いスピードで軍拡をされてきたことは事実ですよね。それが正直申し上げるとかなり周辺に大きな影響を与えていると思いますよ。やっぱり、どの国もですね、本当は軍事費防衛費って少なくて済むんだったら少ない方がいいんですよ。国民が幸せになるっていうことのためにお金を使うべきなんですよ。だけれども、どうしてもですね、軍事力がどんどんどん軍事力の競争になればですね、皆そこに大事な国民の税金を使わざるを得なくなる。だからそうでない世の中、社会、世界を共に作っていこうっていう気持ちが無ければならないと思いますよね。
鳳凰衛視PhoenixTV(中国共産党から資金提供を受けている)が12月26日に公開した、李淼氏によるインタビュー動画が元です。YouTubeで全編が公開されています。*1
なお、これは「岩屋が台湾有事は日本有事の戦略を否定した!」というデマ言説の元となっている動画です。なぜ、SNSでは上掲の部分は拡散されず、中国語アカウントによって切り取られた動画の、中国語アカウントによる認識を、そのまま受け取って拡散する自称保守系が居るのでしょうか?
岩屋「周りがどんどん物騒になっていけば、やはり用心はせざるを得ない」
続いて、李淼氏から「中国との今後の争いを念頭に置いた防衛力の増強ということになるんでしょうか?」との質問に対して岩屋大臣は以下返答しています。
岩屋 そういういことではなくて今の国際情勢全体を考えた時に、わが国でいうと戦後で一番厳しい状況になっているのかなっていうふうに正直感じざるを得ないので、日本は平和国家でありますし、戦後、ただの一発も日本の外で銃弾を発したことは無い国なんですね。それはこれからもそうでなければいけないと思っていますけども、周りがどんどん物騒になっていけばですね、やはり用心はせざるを得ないですよね。その上でやっぱり対話によって話し合いによって外交によって問題を解決していく、紛争を解決していくというのが、わが国の基本姿勢ですから、それはこれからも変わりません。
「周りがどんどん物騒になっていけば、やはり用心はせざるを得ない」とくぎを刺しています。
『敵を作り或いは旗幟を鮮明にして相手への対抗意識で事に当たる』などという発想ではないわけです。
ネット・SNSでは敵を発見してそれを叩くことにエクスタシーを感じる者が多く、政治家にもそのような言動を求める者が一部の限界界隈に居ますが、そうした的外れな期待はわが日本国の政治家を後ろから撃っていることになります。それは、言論空間を敵視している者の言動で埋め尽くし、下らない言説で有益な知見を隠蔽する行為にもなっています。
*1:《風雲對話》台灣有事是否是日本有事?——專訪日本外務大臣岩屋毅|石破政權對台灣問題的基本立場是什麼?|20241226
編集部より:この記事は、Nathan(ねーさん)氏のブログ「事実を整える」 2025年1月2日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「事実を整える」をご覧ください。